デラックス×デラックスが、2025年6月14日(土)東京・キネマ倶楽部にて「爆裂!!ギガントスイングツアー」東京公演を開催。ダイナミック且つ楽しさ満載のエンターテイメントショーで、満員の観客と共に大いに盛り上がった。
当日の様子をレポートする。

【写真】デラックス×デラックス、満員のキネマ倶楽部公演(全22枚)

デラックス×デラックスは、沖縄出身の7人組ロックバンド。バンドメンバー4人の総体重はなんと555kg。一度見れば忘れられないインパクト大なビジュアルと、昭和歌謡をルーツとした歌と演奏、キレキレのダンスを交えたライブで人気を博している。6月11日には、2年ぶりのニューアルバム『超重ギガ』もリリースされたばかりだ。

全国29会場32公演を巡るロングツアー「爆裂!!ギガントスイングツアー」は、2024年12月1日大阪・味園ユニバースを皮切りにスタートして、この日が折り返し地点のライブとなる。チケットはソールドアウトとなっており、梅雨空の下で集まったカロリー(※デラデラファンの総称)たちが大行列を成していた。

開演が近づくと、影アナの「サタデーナイト・フィーバー、盛り上がりましょう!」との煽りに続き、BGM(ミック・ジャガー「Sweet Thing」)の音量が大きくなり暗転。SEが流れ出したとたん、手拍子しながら「フォー!」と声を合わせる熱いオーディエンスたちに迎えられて、舞台に向かって左手の階段上にあるサブステージに、スイレン(Gt)、スズラン(Ba)、サクラ(Dr)、コク(中央守備DJ)、シダ(上手守備ダンサー)、ラッシー(下手守備ダンサー)の順にステージへ。最後にアサガオ(Vo)が姿を現すと、大歓声で迎えられた。

デラックス×デラックス、満員のキネマ倶楽部で描いた555kgの豪快エンターテイメント

アサガオ

「おまんたせいたしました! よろしくどうぞ! 東京ー! 歌って踊れますか!?」とアサガオの第一声に続いて始まったのは「YMCA」だ。アサガオが歌い、ダンサーたちが拳を突き出すと、ステージに向かい拳を返すオーディエンス。
〈Y.M.C.A〉を体全体で表現する、日本のエンタメ・アンセムの1曲で、早くも一体となった。スズランのベースがうなりを上げて、サクラが叩くディスコビートで「ブラックキャット・スウィング」を妖艶に歌うアサガオ。ダンサーたちの猫ポーズのかわいらしさとスイレンによる熱いギターソロのギャップが面白い。「クラップユアハンズ!」の煽りと共にディストーションサウンドで迫る「エバビバ」では、サビで「LADY!!」と声を合わせて、ストレートに突っ走る「オニサンコチラ」まで、一気呵成にオープニングの4曲を披露した。

「今日も2万人の方が集まったということで。このライブハウス、私たちに似合い過ぎじゃないですか?」と見得を切るアサガオに大喝采。「ギター、ベース、ドラム、ボーカルの総体重が555kgオーバーのとってもプリティなバンド、デラックス×デラックスです! よろしくお願いします! 私たち見た通り、か弱いお花さんなので、守ってくれるSPが3人います。SPたちがダンスとDJでさらにステージを彩って、7人で活動しております。以後お見知りおきを!」(アサガオ)。続いてサクラがマイクを取り、観客に何回目のライブかを尋ねると、大多数の人が3回以上と回答して、しっかりと固定ファンを獲得していることが明らかに。

デラックス×デラックス、満員のキネマ倶楽部で描いた555kgの豪快エンターテイメント

アサガオ

そんなファンを惹きつけているのは、曲ごとに全力で楽しませるステージングにあることは間違いない。前日にMVが公開されたばかりの「MEMEME~女女しい女じゃいられない~」では、同郷である沖縄出身の姉妹ダンスユニットNeIROのAyaneとIrohaが加わり、さらに賑やかに。
キャッチーなメロディを歌い上げるアサガオは、その声量と歌唱力で圧倒する。ダンサーたちがヲタ芸からサイリウムをフロアに投げ入れたり、コール&レスポンスがあったりと、大騒ぎの1曲となった。懐かしいイントロが鳴り、昭和歌謡の大ヒット曲「かもめが翔んだ日」へ。「行きますよみなさん!」の声でフリを合わせ、フロアは海上を翔ぶカモメの大群に。続く「春色」では同期のシンセを纏った爽やかなサウンドで切ないムードを振りまいて、ロッカバラード「この旅が終わる頃には」ではエモーショナルな歌と演奏で場面転換。緊張と緩和を巧みに織り交ぜたステージで飽きさせることがない。

デラックス×デラックス、満員のキネマ倶楽部で描いた555kgの豪快エンターテイメント

スイレン

デラックス×デラックス、満員のキネマ倶楽部で描いた555kgの豪快エンターテイメント

スズラン

デラックス×デラックス、満員のキネマ倶楽部で描いた555kgの豪快エンターテイメント

サクラ

「D.G.C」(デラックス・グッズ・コレクション)と題した物販紹介のコーナーを挟んでからアコースティックコーナーへ。ドラマーのサクラがアコースティック・ギターを弾き、アサガオが歌う尾崎豊「I LOVE YOU」をしっとり聴かせると、「踊れますよね!? ギターとマイクで」と、そのままラッツ&スター「め組のひと」へ。激しいストロークと歌に合わせて、会場中が「めッ!」とポーズを決めた。

メンバーがステージ揃うと、唐突に「イノキ、ボンバイエ!」とリフレインが流れ出して、「炎のファイター」が始まった。豪快な演奏によるアンサンブルで場内を沸騰させると、アサガオによる「1、2、3、ダー!!」でキネマ俱楽部に闘魂が注入された。すかさず「ラララブラ~愛の呪文~」へと流れ込むと、ダンサブルなサウンドで興奮が高まる。
スイレンがステージ前で激しいギターソロを聴かせると、「Oi! Oi!」と腕を突き上げるオーディエンス。終盤の大合唱で混然一体となると、「LOVEマシーン」でさらなるカオスへと誘う。荒々しいバンドサウンドで新たな息吹を吹き込まれた大ヒット曲に、フロアもステージもシームレスな大盛り上がりとなった。

デラックス×デラックス、満員のキネマ倶楽部で描いた555kgの豪快エンターテイメント

ラシ

デラックス×デラックス、満員のキネマ倶楽部で描いた555kgの豪快エンターテイメント

シダ

デラックス×デラックス、満員のキネマ倶楽部で描いた555kgの豪快エンターテイメント

コク

曲間の繋ぎでもメンバーに大声援が飛ぶほどのテンションの高い観客たちに「楽しすぎ! 最高の夜です! みなさんありがとう!」と応えるアサガオ。ニューアルバム『超重ギガ』のCDを手にすると、オリコンデイリーチャートで20位を獲得したことを報告。発売前日の6月10日付けということで、予約数によるチャートインとのことで、ファンにとって待望のアルバムであることが伺える。「一家に一枚、『超重ギガ』!」(サクラ)。翌日15日(日)には、『千鳥の鬼レンチャン』への2度目の出演が放送されるということで、「#デラデラでポストしておいてください!」と、トレンド入りへの協力を呼び掛けた。テレビ出演、全国ツアー、さらに9月20日にはZepp Hanedaでのライブが決まっており、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いの活動ぶりに、「どんどん巨大化するデラックス×デラックスを見たいですよね、みなさん!? 是非楽しみにしていてください。これからもよろしくお願い致します!」と力強い言葉でファンをひとつにするアサガオが頼もしい。

デラックス×デラックス、満員のキネマ倶楽部で描いた555kgの豪快エンターテイメント


「ダイナミック琉球」からライブはクライマックスヘ。「イーヤーサーサー!」と掛け声が飛び交い、ひと際魂の籠った歌と演奏が熱い。
拳をグッと握りたくなる曲から続いたのは、「ダンシング・ヒーロー」。かなり高速の演奏に牽引されて、クラップ、合いの手、振り合わせでで一体となるオーディエンス。途中、上手のギターソロとダンス、下手のベースソロとダンスを見せる演出もあり、会場中がものすごいテンションの高さで興奮の坩堝と化した。さらに「恋してよDISCO」で畳みかけると、サビでタオルをグルグルと回す壮観な光景が広がった。「また逢える日まで!」とアサガオがひと言放ってから「シーヤ!!!」へ。真っすぐな演奏で〈失敗ばかりの人生でも 雨も風もいつか虹になる〉と力強いメッセージを歌い上げて、ステージを後にした。

デラックス×デラックス、満員のキネマ倶楽部で描いた555kgの豪快エンターテイメント


アンコールを求める「マ~シ、マシ!」という独特の掛け声に呼び込まれて、再びサブステージに登場したメンバーたち。「飼いならされたいの」のイントロにドッと歓声が沸いた。スリリングなマイナー調の旋律が、キネマ俱楽部の舞台によく似合う。NeIROの2人を呼び込むと、「ラストは、東京のみんなと大合唱! 元気な声聴かせてちょうだい!」と、〈セクシーダイナマイト〉のコール&レスポンスから、「愛してるぜ東京!」とアサガオが叫んで「セクシー☆ダイナマイト」に突入。耳をつんざく大音量のクラップがフロアを埋め尽くし、タオル回しと大合唱、再度のコール&レスポンスでこれ以上ない一体感で締めくくられた…かと思いきや、その後も拍手と「マ~シ、マシ!」コールは鳴りやまず。Wアンコールに応えてステージに戻ると、「まだ夜は終わってねえよな! 最後、クッタクタになって帰ろう!」と叫んだスイレンに大喝采を送るフロアはまだまだ元気一杯だ。
最後は「一夜一夜に人見頃」の弾けるパフォーマンスでエンディングとなった。「またお会いしましょう! おあとがよろしいようで」と、天を指さすポーズを決めるアサガオ。フロアにピックやセトリを投げ入れたりと、メンバーたちは名残惜しそうにステージを去っていく。梅雨の憂鬱を重量級の豪快なエンターテイメントで思いっきりぶっ飛ばしてくれた、痛快無比なライブだった。

デラックス×デラックス〈爆裂!!ギガントスイングツアー〉
2025年6月14日(土)東京・キネマ倶楽部
セットリスト
1. YMCA
2. ブラックキャット・スウィング
3. エバビバ
4. オニサンコチラ
5. MEMEME~女女しい女じゃいられない~
6. かもめが翔んだ日
7. 春色
8. この旅が終わる頃には
9. I LOVE YOU
10. め組のひと
11. 炎のファイター
12. ラララブラ~愛の呪文~
13. LOVEマシーン
14. ダイナミック琉球
15. ダンシング・ヒーロー
16. 恋してよDISCO
17. シーヤ!!!
EN1. 飼いならされたいの
EN2. セクシー☆ダイナマイト
W EN. 一夜一夜に人見頃

<ライブ情報>

~爆裂!!ギガントスイングツアー番外編~『超重ギガギグ』
2025年9月14日(日)大阪府 Zepp Osaka Bayside
2025年9月20日(土)東京都 Zepp Haneda(TOKYO)

<リリース情報>

デラックス×デラックス
ニューアルバム『超重ギガ』
2025年6月11日リリース
ZLCP-0443
=収録曲=
1. セクシー★ダイナマイト
2. ダイナミック琉球
3. 春色
4. シーヤ!!!
5. YOUNG MAN(Y.M.C.A)
6. エバビバ
7. LOVEマシーン
8. MEMEME~女女しい女じゃいられない~
9. オニサンコチラ改
10. どうにもとまらない
11. アイ・エキゾチック
12. DESIRE-情熱-
13. ブラックキャット・スウィング
14. この旅が終わる頃には

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