ジャスティン・ビーバーが、エージェントを通さずに直接交渉し、コーチェラ2026のヘッドライナー出演で1000万ドル以上(約15億円)の契約を勝ち取ったことがRolling Stoneの取材で明らかになった。ヘッドライナーとして発表された彼は、フェスのプロモーターであるGoldenvoiceと「直接」条件を取り決めたという。


「ヘッドライナーとしては画期的な動きで、すべて彼自身の力で築き上げたものだ」と、ジャスティンの関係者はRolling Stoneに語る。「コーチェラでのヘッドライナー出演と『SWAG』の成功を合わせれば、これは明らかにジャスティンにとって新たなエキサイティングな時代の幕開けだ──彼自身が完全にハンドルを握っている時代のね」。

関係者によれば、ジャスティンの出演料は2週末分で1000万ドル以上(約15億円)に達する見込みで、これは過去のコーチェラのトップライン出演者と同水準だ。ただしジャスティンはエージェント料を差し引く必要がない(Goldenvoiceの親会社であるAEGは、これまでジャスティンのキャリア全体でツアーパートナーを務めてきた。Goldenvoiceの担当者は出演料についてのRolling Stoneの問い合わせにすぐには応じなかった)。

今回のコーチェラ出演は、2022年の『Justice World Tour』以来となるアメリカでの初パフォーマンスとなる。「ジャスティンは揺るぎないアーティストで、流れに逆らい、自らの独立を勝ち取ってきた」と関係者は付け加える。「2026年のコーチェラ公演は、単なるヘッドライナー出演ではなく、この時代最高のポップ・アイコンによる、世代を超えたスペクタクルになるだろう」。

ジャスティン、コーチェラ出演までの経緯

ジャスティンのステージ復帰は、『SWAG I』『SWAG II』のリリースに続くものだ。両作には「Daisies」や「Yukon」といったヒット曲が収録されている。『SWAG II』のリリース後、『SWAG』プロジェクトは今週のBillboard 200で4位にランクインした。調査会社Luminateによれば、2枚の『SWAG』アルバムはひとつのプロジェクトとして集計されているという。
ただしレーベル側は、それがSZAの『Lana』のように既発の『SOS』(2022年)に新曲を追加したデラックス版扱いなのかは明らかにしていない(同作の間には2年のブランクがある)。一方で、ジャスティン本人はSNS投稿で『SWAG II』を別個のアルバムと呼んでおり、混乱を招いている。

「アルバムを統合するというアイデアはレーベル側から出たものだ」と業界関係者は明かす。「ジャスティンと彼のチームはすぐに2枚目のアルバムを望み、ナンバーワンを狙っていた。チャートが落ち込む可能性に備える意味でも、ジャスティンを守るための巧妙な戦略だった」と別の関係者も語っている。

一方で、レーベルの広報(ジャスティンはRepublic傘下のDef Jamと契約)は、功績のすべては本人にあると強調する。「ジャスティン・ビーバーとそのチームこそが、両アルバムとそのローンチを牽引した張本人です」と広報はRolling Stoneに語った。

Rolling Stoneは以前、『SWAG』についてジャスティンが「100%のクリエイティブ・フリーダム」を持っていたと報じている。「彼は真に自分自身を表現することができ、特定の方向に導こうとする声は一切存在しなかった」と関係者はRolling Stoneに証言。「これまでで最も純粋な、音楽的にありのままのジャスティンだ」と続けている。

これまでジャスティンはコーチェラで他の出演者のゲストとしてステージに立ってきたが、2026年は初のソロ出演となる。2024年にはTemsとWizKidと共に「Essence」を披露し、2022年にはダニエル・シーザーと「Peaches」を演奏。
2019年にはアリアナ・グランデのヘッドライナー公演にゲスト参加し「Sorry」を歌ったこともある。

コーチェラは2026年4月10~12日、4月17~19日にカリフォルニア州インディオで開催予定。ヘッドライナーにはサブリナ・カーペンター、カロルG、Anymaの名前も並んでいる。

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