ローリン・ヒルが傑作ソロデビュー作『The Miseducation of Lauryn Hill』を発表する前、彼女はディアンジェロと出会い、アルバムの中でも特に魅惑的な楽曲「Nothing Even Matters」を共に録音した。このデュエットは90年代におけるソウル再興の原動力のひとつとなり、ふたりはそれぞれの道で今日に至るまで多方面の音楽ジャンルに深い影響を与え続けている。ローリンのアルバムはグラミー賞で5部門を受賞。一方のディアンジェロはデビュー作『Brown Sugar』に続いて、2000年に『Voodoo』、2014年に『Black Messiah』を発表した。
10月14日にディアンジェロが長い闘病の末に亡くなった後、ローリンは彼に宛てた追悼文を公開している。彼女はこう書き始めている。「人には”省みる時間”が必要です」「もっと一緒に過ごす時間があればよかったと後悔しています。あなたの美しさと才能はこの世のものではありませんでした。そして、神の光と祝福を宿す存在は、この世の中では守られるべきものでした。あなたは私たちを動かし、心を揺さぶり、その天才によって他者を奮い立たせ、時に畏怖させたのです」
さらに彼女は続けている。「あなたは私たちの世代、そしてその先の世代にとっての”灯火”でした。あなたの前に存在した偉大な遺産を知らない世代に道を示してくれたのです。
そしてこう締めくくっている。「あなたが今、安らぎの中にいることを心から祈ります。利己心、恐れ、支配的な力から遠く離れ、所有欲、貪欲、操作、搾取、意図的に作り出された混乱からも遠く離れた場所で。どうか天の父のもとで、平穏と至福、永遠の光と満たされた時間の中にありますように。あなたを愛しています。そしてあなたが恋しい。神があなたのご家族や真の友人たち、心からの理解者たちに平和と癒しを授けてくださいますように──ブラザー、キングへ」
2008年、Rolling Stone誌の取材でディアンジェロはローリンとの共演を振り返り、彼女を「温かくて優しい人」と表現していた。「当時、俺は『Voodoo』を制作していて、キーボードのジェイムズ・ポイザーも彼女のプロジェクトを手伝っていたんだ。だからお互いの作品で曲を交換しようって話になってた。ニュージャージーの彼女の家に行ったら、彼女はいくつも曲を聴かせてくれて、ラフミックスも渡してくれた。スタジオに一緒に入ったときは、1時間のうちに自分のボーカルを録り終えたんだ」
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From Rolling Stone US.
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