12月3日リリースのArakezuriの最新アルバム『ENSEMBLE』は、前作以降の約2年間の日々の美しき結実とも言うべき渾身の一作となった。先行配信された「シンガロング」をはじめとした5つの新曲を含む全20曲の特大ボリュームで、その内容は、実に多様、かつ、多彩。
擬人化された一つひとつの楽曲が合唱団のように並ぶアルバムのジャケット、また、『ENSEMBLE』というタイトルが、今のArakezuriが誇る表現の幅や奥行きの大きさを象徴しているように思う。今回、メンバー全員へのインタビューを敢行。新録曲を中心に、今作についてじっくり語り合ってもらった。アルバムについてのインタビューではあったが、同時に、ライブ論を巡るインタビューにもなった。作品について語ることとライブについて語ることは、彼らの中で分かちがたく結び付いている。生粋のライブバンド・Arakezuriの真髄を、この記事を通して深く噛み締めてもらえたら嬉しい。

ーいきなり核心めいたことから聞いてしまいますが、『ENSEMBLE』というタイトルにはどのような意味や想いが込められているのでしょうか?

白井竣馬(Vo・G):いろんな意味があって、「シンガロング」っていう曲が1曲目にあるんですけど、お客さんと一緒に歌う、一緒に音楽を、ライブをつくっていく、っていうのが僕らの根底にあるので、まずそういう意味があって。あと、前作からの2年間でいろんな曲を作ってきて、それらを並べてみた時に合唱団みたいなイメージが出てきて。ジャケットで、1曲1曲を擬人化したキャラクターを並べてるんですけど、いろんな顔の曲が合わさって1個の作品になる、っていう意味もあります。

ー本当に、多様で多彩な楽曲が並んでいますが、今作の収録曲の中で、新境地を切り開いた手応えが特に強い曲があれば教えてください。

石坂亮輔(G・Cho):「RED」という新曲があるんですけど、この曲は今までやっていなかったことをやっている曲でして。ライブの話になるんですけども、Arakezuriのライブって、お客さんと一緒に歌ったりとか、クラップを起こしたりとか、そういう動きが多かったんですけど、体全体を動かして踊るような楽曲ってけっこう少なかったんですよ。
ライブの楽しみ方の一つとして、音で踊るっていうものを新しく取り入れていきたいなと思って、編曲していってできたのが、この「RED」やったりとかもするので。

ーすごくヘビーでエッジーで、フィジカルにダイレクトに訴えかけてくる楽曲だと感じました。ライブで、お客さんがどんなリアクションをするか、楽しみですね。

石坂:そうですね。Arakezuriの曲の中では、けっこう突出している特徴のある曲かなと思いますね。自分たちに対しても、お客さんに対しても、期待をしている部分があると言いますか。僕らのライブ、けっこう上半身は使うんですけど、下半身は使わない、っていうと夜の話になっちゃうんですけど(笑)、下半身がちょっと弱くて。下半身をもっと活発にしていきたいなと思って、そういうドリンクみたいな感じの曲です。

ー椿さんはいかがですか?

椿佑輔(Dr・Cho):自分も新曲なんですけど、5曲目の「ラブレター」っていう曲で。スイングというか、シャッフル的な感じのリズムの曲で、それに対して、みんなの歌詞の受け取り方がどうなんやろなっていうのは、ワクワクですね。今までは、まっすぐな、シンプルなビートの曲が多くて、そのほうが歌詞が伝わりやすいっていうのがあったんですけど、今回に関しては、もともと自分が吹奏楽上がりなんですけど、自分の中の懐かしい感じを思い出しながら、古い引き出しを開きながらできたんで、すごく楽しかったです。まだライブでやれてないので、お客さんがどんなふうに楽しんでくれるのかなっていうのも楽しみです。


ー皆さんは、日々たくさんのライブを積み重ねていますが、そうしたライブ活動が創作のサイクルに与える影響などはあるのでしょうか?

椿:昔は、自分たちがこれがかっこいいと思うからこれをやりたい、っていうのがすごい強かったんですけど、ここ最近に関しては、楽曲を制作する時もライブをする時もそうなんですけど、お客さんも交えた上でこうしたいって考えながらフレーズを考えることが、だいぶ増えたなとは思いますね。

ー主語が、4人だけではなく、4人+お客さんに拡大した、というか。

椿:そうですね。さっきの「RED」もしかりで、お客さんに体全体を動かしてもらうことで完成する、っていうのもあると思います。

ー先ほど白井さんから少し話が出ましたが、今作の中で僕が特にグッときた楽曲が、1曲目の「シンガロング」です。これまでライブハウスを主戦場として一歩一歩前進し続けてきたArakezuriが、ライブハウスをテーマに据えた楽曲を作った、という。深い感慨を抱いたファンの方は多いと思います。

白井:これまでずっとライブハウスで戦ってきて、「Road to ~」っていうふうに一歩一歩上がっていって、そうした感動の積み重ねがあったからこそ生まれたんだなと思います。

宇野智紀(B・Cho):この曲は、もう、ザ・Arakezuriというイメージです。最初に〈響けシンガロング〉っていうサビの歌い出しの歌詞が来て、たぶんこれは全員で歌うやろなっていうイメージのもとデモを聴いて、そしたらまさしくシンガロングパートがあったんで、解釈が一致して。

石坂:先日、すごいびっくりしたことがあって。この曲をリリースした数日後に名古屋でワンマンライブをしてきて、そこで披露したんですけど、曲が始まる前のタイトルコールなしで始めたにもかかわらず、最初の〈響け〉って言っただけで、お客さん全員がその後の〈シンガロング〉以降の部分を歌えてたんですね。
もうお客さんが、「これは自分が歌うもんだ」「これはみんなで歌うもんだ」っていうのを分かって聴いてくれている。お客さんがそういうアンテナを張って僕たちのことを聴いてくれている、っていうことに、めちゃくちゃびっくりしちゃって。今まで培ってきたものというか、今までずっとお客さんと築き上げてきたものの真骨頂を、この曲で見れたような気がしましたね、そん時。

宇野:そのライブの後にエゴサーチした時に、「泣いた」っていう声があって。しっかり歌詞を届けれてるんやなっていう安心感もありました。

白井:さっきの話で言うと、普通にタイトルコールしたほうがよかったんかな、っていう。

石坂:それはほんまに反省してほしい。(笑)

全員:(笑)

白井:でも、タイトルコールしなくてもいけそうな顔をしてたんで。

椿:MVを制作した時も、お客さんたちにエキストラとして集まってもらって、「じゃあ、これをみんな歌ってください」って2、3回ぐらいかけて、みんなに歌ってもらったんですけど、もう2回目ぐらいからみんな歌えていて。

ーおおらかに開かれたメロディラインだからこそ一聴してすぐ歌うことができる、という曲の力もありつつですが、一人ひとりのお客さんの力も大きいと思います。すごくArakezuriらしいお話だと思いました。

宇野:『ENSEMBLE』って感じですね。


白井:うまいこと言う。

全員:(笑)

ー今後のライブやフェスを重ねていく中で、この曲が皆さんにとってどのような存在になっていくか、すごく楽しみです。

白井:そうですね。まだまだ育ててる途中なんですけど、もう既に、曲を書いた時に想像してたぐらいまでいってて。今後のライブを通してどうなっていくのかなってのが、すごい楽しみです。

ーもう一つ、特に重要な曲だと思ったのが、新曲の「あらすじ」です。皆さん自身のバンドマンとしての軌跡や矜持が刻まれた渾身の1曲だと思いました。

白井:この曲はですね、新曲をレコーディングする1週間ちょっと前ぐらいに、なんか書けちゃって。本当は違う曲を収録しようって思ってたんですけど。いや、ちょっとこれで、みたいな感じで。急遽、わーって。

宇野:レコーディング当日までぜんぜんフレーズ変わる、みたいな。
(笑)

白井:滑り込みで入りました。

ー〈いつか連れてくよ あの場所 最寄りは九段下駅〉という歌詞があって。まさに、日本武道館に立つことを宣言する曲なのだと思いました。

白井:そうですね。この曲は、歌詞全体がけっこうするっと出てきました。

ー「Road to Zepp Shinjuku」しかり、皆さんはこれまで「Road to ~」と次の目標を掲げながら、一歩ずつ前進し続けてきました。皆さんにとって、武道館はどのような存在なのでしょうか。

白井:武道感が全てではないとは思っているんですけど、やっぱ憧れの場所ではあるんでね。それに、「Arakezuriは武道館立つと思ってたわ」って心で思っていてくれている人を肯定したいっていう気持ちもありますね。

椿:けっこう昔、メンバーと喋ったことがあったんですけど、武道館をゴールにしたいわけではなくて、おじいちゃんになっても楽しくずっとバンドをやり続けてるのが一番幸せよな、って思うんです。その上で、この曲には、今の自分たち、これからやっていきたいことが詰まってるんで。この曲やる時は、やっぱちょっと叩いてる時、うるっときちゃいます。


ーこの曲に「あらすじ」というタイトルが付いているのも、グッときますね。

白井:これも伏線の1つ、だなと。

ーいつか回収するための、ってことですよね。

石坂:「あらすじ」の話で言うと、僕、一番好きな歌詞が、〈中指立ててもいいけど 絶対人差し指もセットにな〉ってところで。

ーピースサインをつくるっていう。

石坂:そうっす。何ていうか、竣馬らしさが出てるというか。それこそ、竣馬はあんまり中指を人前で立てるような人間じゃないんですけど、立ててはいてて。それをそういう言い回ししてるのが、竣馬らしいというか。ひねくれ感もちゃんとセットで歌えてる感じが。ざっくりなんですけど、竣馬がどんだけひねくれてるかどうかが、けっこうArakezuriにとって大事なポイントなんで。ひねくれてないと出てこーへん歌詞けっこう多くて。

白井:褒め言葉として。(笑)

石坂:白井竣馬も、僕たち他のメンバーもなんですけども、本当に評価されづらかった人間と言いますか、時間がかかった人間なんで。だから一つの物事に対してめちゃくちゃ考えてしまうような時間が多くて。っていう時に、やっぱ白井竣馬の歌詞を読むと、なんて言うんですかね、この曲をArakezuriでできることがすごいいいことやな、というか、幸せやなと思ったりするので。っていうところが、この「あらすじ」にもちゃんと入っていたりする。それが、この曲をすげえ好きな理由ですね。

ーひねくれている、というお話がありましたけど、僕、この曲で特に白井さんらしいなと思ったのが、〈たった1曲でたった1ステージで 心掴むような人間でいたい でも たった1曲でたった1ステージで 伝え切れないほどの人間でいたい〉という歌詞で。どっちもリアルだからこそ、どっちも歌ってしまおう、という。

石坂:めちゃくちゃわがままっすよね。(笑)

白井:音楽する人って、そういう矛盾を抱えてるもんやと思うので。

ー〈いつか連れてくよ あの場所 最寄りは九段下駅〉という約束を果たす日が来るのを楽しみにしています。

石坂:武道館は僕たちにとって憧れでもありますし、それさえも通過点って言ってしまえば通過点にはなるんですけども、これはまだメンバーとも話したことがないところに行きついてしまうんですけど、もしかしたら僕は、武道館が似合うバンドになりたいと思うかもしれない。何ていうか、武道館が憧れでも通過点でもなくなってしまった時に、武道館に対して僕がどう思うんだろう、と考えたら、もしかしたら、日本武道館代表ロックバンドみたいな、そうやって言える世界を夢見ている、というか。今ふと思っただけなんでちょっとなんかふわふわしていて、これをバンドの目標って言ってしまうのはあれなんですけども。でも、今思っちゃいました。

<リリース情報>

Arakezuriが語る、2年間が美しき結実した『ENSEMBLE』、日本武道館への想い


Arakezuri
New Album『ENSEMBLE』
リリース日:12月3日(水)
https://nex-tone.link/A00204472
品番:BARE-5047
リリース形態:CD/配信
CD価格:¥3,300(税込)

Arakezuri ニューアルバム「ENSEMBLE」発売記念インストアイベント

☆イベントにご参加の方には、ライブ会場(※)でもらえる、
限定オリジナルキーホルダーの引換券をプレゼント!☆
(※ライブ会場…Arakezuriの主催ライブ会場での引き換えになります)

【イベント内容】
ミニトーク会・私物サイン会
※イオンモール幕張新都心会場では、ミニトーク会に代わりミニライブを開催いたします
※私物1点につきメンバー全員でサインをいたします
※サインはご購入されたCDでも可能です

【日時・会場】
大阪府
日時:2025年12月14日(日) 15:00~
会場:タワーレコード 梅田NU茶屋町店
https://tower.jp/store/kinki/UmedaNUChayamachi
お問い合わせ先:タワーレコード 梅田NU茶屋町店 06-6373-2951(11時~22時)

千葉県
日時:2025年12月22日(月) 18:00~
会場:イオンモール幕張新都心 グランドモール1F グランドスクエア
https://makuharishintoshin-aeonmall.com/static/detail/access
販売場所:商品入荷日~12月22日(月)16:00まで 幕張 蔦屋書店
12月22日(月)16:00以降 グランドスクエア内特設販売所
お問い合わせ先:幕張 蔦屋書店 043-306-7361 (10時~21時)

宮城県
日時:2025年1月24日(土) 15:00~
会場:タワーレコード 仙台パルコ店
https://tower.jp/store/tohoku/SendaiParco
お問い合わせ先:タワーレコード 仙台パルコ店 022-264-9462(10時~20時)

北海道
日時:2025年1月31日(土) 15:00~
会場:タワーレコード 札幌パルコ店
https://tower.jp/store/hokkaido/SapporoParco
※サイン会参加券はCD1枚ご購入につき1枚取り置き可能です。
お問い合わせ先:タワーレコード 札幌パルコ店 011-241-3851(10時~20時)

神奈川県
日時:2025年2月7日(土) 15:00~
会場:タワーレコード 横浜ビブレ店
https://tower.jp/store/kanto/YokohamaVIVRE
お問い合わせ先:タワーレコード 横浜ビブレ店045-412-5601(平日:11時~21時、土日祝日:10時~21時)

京都府
日時:2025年2月11日(水・祝) 15:00~
会場:タワーレコード 京都店
https://tower.jp/store/kinki/Kyoto
お問い合わせ先:タワーレコード 京都店075-212-7058(11時~21時)

広島県
日時:2025年2月28日(土) 15:00~
会場:タワーレコード 広島店
https://tower.jp/store/chugoku/Hiroshima
お問い合わせ先:タワーレコード 広島店082-240-0063(10時~20時30分)

※3月以降も開催を予定しております。
詳細に関しましては後日お知らせいたします。

インストアの詳細に関してはこちらから
https://arakezurishiga.com/contents/312291

<ライブ情報>

Arakezuriが語る、2年間が美しき結実した『ENSEMBLE』、日本武道館への想い


「Road to Zepp Shinjuku」
Arakezuri one man live 「HERO's MISSION」
2026年1月11日(日) Zepp Shinjuku OPEN17:00 / START18:00
ADV ¥4,000
【一般発売】
URL https://eplus.jp/arakezuri/

Arakezuriが語る、2年間が美しき結実した『ENSEMBLE』、日本武道館への想い


「HERO'S SINGALONG FESTIVAL 2026」
2026年2月15日(日)滋賀U STONE OPEN/START 15:30/16:00
スタンディング 4,500円

チケット URL:https://eplus.jp/shigafes/

Website:https://arakezurishiga.com
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