【画像】[Alexandros]、TOYOTA ARENA TOKYO公演(全14枚)
ライブ冒頭から、圧巻の展開だった。熱き口火を切った「Kick&Spin」を皮切りに、「クソッタレな貴様らへ」「She's Very」「Dear Enemies」が立て続けに放たれていく。「今日はファン感謝祭です。15年の歴史を味わってください」「最近うちらのこと知った人、すみません、置いてけぼりになるかもしれません。でも楽しませます!」川上洋平(Vo・G)が高らかに呼びかけていたように、序盤からレア曲連発。その後も、「My Blueberry Morning」「Kiss The Damage」「FISH TACOS PARTY」が間髪入れずに披露されていき、各曲のイントロが鳴るたびに会場全体から歓喜と驚きの声が上がる。極め付けは、「どんどん懐かしい曲やります」「なぜかやってなかったけど、こうやってやると自分たちでもいいなと思います。受け取ってください」という川上の言葉の後に披露された「Waterdrop」。
川上洋平(Photo by 河本悠貴)
白井眞輝(Photo by 河本悠貴)
磯部寛之(Photo by 河本悠貴)
リアド偉武(Photo by 河本悠貴)
どよめきが収まらぬ中、続いて、川上以外のメンバーが制作した(&制作に携わった)楽曲がメドレー形式で披露される。磯部寛之(B・Cho)が作曲した「Dance With the Alien」、白井眞輝(G)と川上が共同で作曲した「Adam's Apple Pie」、そして、2代目ドラマーの庄村と川上が共同で作曲した「Onion Kiting Party」。この曲の途中で、川上が「じゃあ、玉ねぎが苦手な前のドラマー紹介してもいいでしょうか!」と叫ぶと、ド派手な毛皮のコートを羽織った庄村が颯爽とステージイン。大喝采を浴びながら花道を闊歩した後、「2ND DRUMER」と記されたドラムに腰掛ける。そして、「お前ら、すげえいい顔してる。でもなぁ、まだまだぜんぜん足らんよなぁ。お前ら全員で飛ばしていくぞー!」と力強く呼びかけ、リアドとツインドラム編成で曲が再開。言うまでもなく、並々ならぬ熱狂が会場全体に生まれていた。
リアド偉武と庄村聡泰(Photo by 河本悠貴)
ここで一度リアドが退場。川上が「彼が入って初めての曲をやろうかなと思います」と前置きし、庄村を含む4人編成で「city」を披露。(ちなみに、同曲の〈空き缶 しばいた〉という歌詞は、作詞に迷っていた川上に庄村が提案して生まれたものとのこと)庄村がアレキでドラムを叩くのは、勇退ライブ以来、約4年半ぶり。
ハグで迎入れられる初代ドラマー石川博基(Photo by 河本悠貴)
ここで庄村が退場し、川上が「実は聡泰の前にもう一人ドラマーがいたんです」と告げ、石川をステージに呼び込む。川上が、オープニングSEの「Burger Queen」 を含む1stアルバム『Where's My Potato?』の曲は全て石川が叩いていることを説明すると、会場全体から盛大な拍手が巻き起こる。石川は、庄村とは対照的に、恐縮しながら花道を歩きつつ、「1ST DRUMER」と記されたドラムに腰掛ける。そして川上が「路上ライブ時代によくやっていた曲やっていいですか?」と呼びかけ、石川を含む4人編成で「温度差」を披露。この4人でライブをするのは約15年ぶり、タワーレコード渋谷店の地下でライブをして以来。ドラムを叩く石川の感慨深い表情が胸を打つ。
ここで、リアドと庄村がステージイン。3台のドラムに腰掛ける歴代の3人のドラマー。あまりにも壮観。その光景を前に、磯部は、「こんなくさいこと言うのもあれですけど、いろんな道を辿ってきたんだなぁ」としみじみと呟いた。
歴代ドラマーが全員集結した[Alexandros](Photo by 河本悠貴)
川上は、石川と庄村に対して感謝とリスペクトを伝え、そのたびに会場全体から温かな拍手が送られる。続けて、リアドについて、石川と庄村の後に加入するという逆境を「プレイで跳ね返した人」と称しつつ、「胸を張って言います。うちらのドラマーはリアドです」「3人目のドラマーじゃないから、最後のドラマーだから。これからもよろしく」と伝えた。さらに大きく鳴りわたる温かな拍手。ここから、リアドがドラムを担う現体制で、怒涛のラストスパートへ突入。「金字塔」「Starrrrrrr」「風になって」を連打した後、川上は、自分たちのファンに対して「友達以上の何かだと思っています」と揺るぎない想いを伝えた。そして、「おじいちゃんになっても、クソじじいになっても、オムツはいても、Forever Youngでいきましょう!」と呼びかけ、「This Is Teenage」へと繋ぐ。
川上洋平(Photo by 河本悠貴)
ラストは、「閃光」「PARTY IS OVER」、そして、「Girl A」で鮮烈な幕締め。アンコールでは、川上が再び自分たちのファンに対して「友達以上、恋人以上の何かです」と想いを伝え、「NEW WALL」を、そして、再び石川と庄村を迎えた3ドラム編成で「ワタリドリ」を披露する。これまで数え切れないほど聴いてきた曲であるが、最後の〈ワタリドリの様に いつか舞い戻るよ ありもしないストーリーをいつかまた会う日まで〉という歌詞が今回はいつも以上に深く心に沁みた。
ここで再び現体制へ。川上が「一緒に超えていきましょう」「今日を超えていこうぜ。もっともっとデッカいとこいこうぜ!」と呼びかけ、「超える」へ。そして急遽追加した「Famous Day」をもってして、今回の「VIP PARTY」は熱烈な大団円を迎えた。ライブの最後には、2026年のアクションとして、ライブハウスツアー「YOU ARE WELCOME TOUR」、3回目となる主催フェス「[Alexandros] presents THIS FES 26 in Sagamihara」、そして、7年ぶりのファンクラブ会員限定ライブツアー「ACCESS ALL AREA」を行うことが告知された。言うまでもなく、15周年は一つの節目に過ぎず、彼らはこれからも、果てしないロマンを掲げながら過去の自分たちを超え続けていくだろう。その確信がさらに深まる一夜だった。
[Alexandros](Photo by 河本悠貴)
セットリスト
1. Kick&Spin
2. クソッタレな貴様らへ
3. She's Very
4. Dear Enemies
5. ?
6. My Blueberry Morning
7. Kiss The Damage
8. FISH TACOS PARTY
9. Waterdrop
10. Dance With the Alien→Adam's Apple Pie→Onion Kiting Party (ドラム:庄村聡泰&リアド偉武)
11. city (ドラム:庄村聡泰)
12. 温度差 (ドラム:石川博基)
13. Adventure (ドラム:石川博基&庄村聡泰&リアド偉武)
14. 金字塔
15. Starrrrrrr
16. 風になって
17. This Is Teenage
18. 閃光
19. PARTY IS OVER
20. Girl A
EN1. NEW WALL
EN2. ワタリドリ(ドラム:石川博基&庄村聡泰&リアド偉武)
EN3. 超える
EN4. Famous Day


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