全国6都市を巡ったオレンジスパイニクラブのワンマンツアー2025「ふたりで聴いた唄をまたうたう日」が、12月11日の大阪公演をもって無事に終幕を迎えた。この記事では、11月19日に行われた恵比寿LIQUIDROOM公演の模様をレポートしていく。


【画像】オレンジスパイニクラブ、LIQUIDROOM公演(全19枚)

映画『ラ・ラ・ランド』のオープニング曲「Another Day of Sun」がSEとして鳴り渡る中、スズキナオト(G・Cho)、ゆっきー(B・Cho)、ゆりと(Dr)、そしてスズキユウスケ(Vo・G)がステージイン。フロアから温かな拍手が送られる中、ユウスケが「どうも、オレンジスパイニクラブです、よろしくー」と挨拶。そして、最新EP→ミニアルバム『ナイフ』のオープニングナンバー「ネクター」からライブがスタート。大地を深く踏み締めるような揺るぎないバンドアンサンブル。次第に雄大なスケールが広がっていき、その上にユウスケの切実なロングトーンが響く。「よく来たな、恵比寿LIQUIDROOM。どうぞ、最後までよろしく!」と呼びかけ、続けて「パートナー・インクライム」へ。〈2人はこのまま 加速 ノーモーションで〉という歌詞のとおり、一気に加速。観客は拳を高く突き上げながら懸命に伴走していく。2番Aメロの〈互いにお前のせいと思ってる〉という歌詞のパートでは、ユウスケとナオトが互いに指を指し合う一幕も。続けてユウスケは、フロアを指差しながら〈お前がちゃんと話せ!〉と叫ぶ。そして間髪入れずに「彼女が髪を巻いている」へ。


オレンジスパイニクラブ、「ふたり」でつくり上げた、ツアーファイナルLIQUIDROOM公演

スズキユウスケ(Photo by エド ソウタ)

オレンジスパイニクラブ、「ふたり」でつくり上げた、ツアーファイナルLIQUIDROOM公演

スズキナオト(Photo by エド ソウタ)

オレンジスパイニクラブ、「ふたり」でつくり上げた、ツアーファイナルLIQUIDROOM公演

ゆっきー(Photo by エド ソウタ)

オレンジスパイニクラブ、「ふたり」でつくり上げた、ツアーファイナルLIQUIDROOM公演

ゆりと(Photo by エド ソウタ)

最新EP→ミニアルバムの冒頭3曲を再現する流れを経て、続けて「デート」へ。ユウスケが「デートに行こうぜ、LIQUID!」と呼びかけると、観客が高く拳を掲げて応えてみせる。猛烈な展開はまだまだ続く。「エブリデイ・ロックンロール」のサビ前では、ユウスケ、ナオト、ゆっきーが同時にジャンプ。「栄光を掴め!」という豪快な呼びかけと共に突入した「GET THE GLORY」では、ゆりとが轟かせる高速4つ打ちに呼応するように、観客が何度も拳を突き上げる。「こんな泥臭いロックンロールでも、あんたたちの空っぽの気持ちを満たしてやれると思ってます」という言葉を添えて届けられた「デイリーネイビークレイジー」では、観客が何度も一斉ジャンプを繰り返し、その熱量は次の「エロティック」へと引き継がれ、さらに高まり続けてゆく。あまりにも怒涛な序盤戦だった。

MCパートでは、この日のライブの翌日、ナオトが誕生日を迎えるとのことで、ナオトが「ちゃらんぽらんにならないように」と一日早い抱負を伝えた。そしてユウスケが「最後までいい曲たくさん歌って帰ります」と宣言し、「タルパ」からライブが再開。続けて「Cho ru ryo」へ。一人ひとりの観客と丁寧に手を取り合うような温かなアンサンブルが、とても頼もしい。間髪入れず「死ぬほど好き」へ。
歌い終わり、ユウスケが観客に向けて「I love you.」と告げ、そのまま「十人十色」へ。突き上がる無数の拳。フロアを満たす並々ならぬ熱狂。次の「Crop」では、ユウスケが「いこう!」とフロアに呼びかけ、会場全体の高揚感と一体感のギアがさらにグッと高まる。

オレンジスパイニクラブ、「ふたり」でつくり上げた、ツアーファイナルLIQUIDROOM公演

オレンジスパイニクラブ(Photo by エド ソウタ)

ここで、2度目のMCパートへ。ユウスケは、ツアータイトル「ふたりで聴いた唄をまたうたう日」における「ふたり」について、いろいろな意味があると前置きをした上で、"私たち"(オレスパの4人)と"あなたたち"(一人ひとりの観客)という意味を込めたことを伝え、「今日やる曲たち、皆さんと分かち合えて歌うことができたら、どんだけ素敵なツアーになるだろう」と告げた。続けて、「人それぞれ悩みあると思いますけど、自分が一番美しいと思って生きていればなんとかなると思います」「悩みがあったら、オレスパを聴いてください!」と伝え、アコギ弾き語りで「ブサイク」を歌い始める。途中からバンドイン。先ほどのMCの言葉と相まって、〈認めてやれよ自分の事 誰よりも好きな自分の事〉という歌詞が深く心に沁みる。歌終わり、ユウスケは、「なるようになりますよ。自信持ってください」と力強く告げ、続けて「眠気」へ。次の「キンモクセイ」では、ユウスケからマイクを託された観客が大合唱で応えてみせる。


ユウスケは、「ちゃんと聴こえましたよ、ありがとう」と感謝を告げ、残された楽曲が3曲であることを伝える。「最後あげていきませんか」「LIQUID、そんなもんですか!」と煽り、「君のいる方へ」を披露。ユウスケは、最後の歌詞を替えて「君のいる未来へ、どこまでもついていくぜ~!」と叫んだ。続けて、「急ショック死寸前」へ。高らかに轟く爆裂ツービート。いつからかは定かではないが、気付けばゆりとは上裸だった。ついに迎えたラストナンバーは、「Bowie」。ナオトもゆっきーも熱唱。観客は、残された全てのエネルギーを出し尽くすように、手を上げ、声を重ね、何度も飛び跳ねる。

アンコールは「敏感少女」と「Last Night」。4人と一人ひとりの観客、全員で、いや、"ふたり"でつくり上げたあまりにも熱烈な大団円だった。ユウスケは、最後に「楽しかった、気持ちい→良い夜でした。
センキュー、またどこかで!」と告げ、温かな拍手が鳴り止まぬ中ステージを去っていった。

オレンジスパイニクラブ、「ふたり」でつくり上げた、ツアーファイナルLIQUIDROOM公演

オレンジスパイニクラブ(Photo by エド ソウタ)

セットリスト
1. ネクター
2. パートナー・インクライム
3. 彼女が髪を巻いている
4. デート
5. エブリデイ・ロックンロール
6. GET THE GLORY
7. デイリーネイビークレイジー
8. エロティック
9. タルパ
10. Cho ru ryo
11. 死ぬほど好き
12. 十人十色
13. ロンリーローリングスター
14. Crop
15. ブサイク
16. 眠気
17. キンモクセイ
18. 君のいる方へ
19. 急ショック死寸前
20. Bowie
EN1. 敏感少女
EN2. Last Night

セットリストプレイリスト https://OrangeSpinyCrab.lnk.to/tour_2025

<リリース情報>

オレンジスパイニクラブ
4th Mini Album『ナイフ』
発売中
️CD購入URL:https://orangespyniclub.lnk.to/4thMiniAL
配信URL:https://OrangeSpinyCrab.lnk.to/knife

オレンジスパイニクラブ
「夏服」
配信URL:https://OrangeSpinyCrab.lnk.to/natsufuku

<ライブ情報>

「ザ・ベスト20 Vol.3」
2026年3月7日(土)大阪・バナナホール
開場:17:15/開演:18:00
チケットオフィシャル先行
期間:12月11日(木) 21:00 ~12月21日(日) 23:59
https://eplus.jp/orangespinycrab/
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