Rol3ert(ロバート)、Instagramから世界へ広がったキャリア
彼の存在が世に知られるようになったきっかけは、Instagramにアップされたカバー動画。自宅のテレビの前に座ってSean KingstonやAdeleなどジャンルもさまざまな楽曲を、ただ歌うだけの飾り気のない動画が彼のキャリアの入り口となった。その歌声が注目を集め、彼のアカウントには世界中からフォロワーが集まるなか、2024年8月にはTuneCoreでオリジナル曲「sweet tear」を発表、翌2025年1月に配信シングル「meaning」で活動を本格化する。その後コンスタントにリリースされてきた楽曲はどれも国内外から支持を集め、海外のプレイリストに取り上げられるように。そのプレイリストがさらに新たなリスナーを呼ぶというポジティブなサイクルのなかで、Rol3ertの名はじわじわと広まっていった。これを書いている時点で、YouTubeに上がっている「meaning」のミュージックビデオは約53万回の再生数を記録し、その数字は今も上昇を続けている。もちろん、グラスルーツ的にリスナーが集まっていく一方で、音楽業界も彼に熱視線を送っている。その注目度の高さは、本格始動からわずか半年あまりでFUJI ROCK FESTIVALやSWEET LOVE SHOWERといった大型フェスにフックアップされたという事実からもわかる。
Rol3ert(ロバート)の音楽性:洋楽でも邦楽でもない個性
SNSにアップしたカバー曲のチョイスや、その後のオリジナル曲たちの海外からの熱い支持を見ればわかる通り、彼のベースにあるのは海外のオルタナティヴ/インディ・ミュージックだ。
そうしたもろもろの背景を背負って暮らしてくるなかで育まれたパーソナリティが、どこにも属さずに漂いながら自分の居場所を探すような、彼の音楽のあり方を生んでいる。英語のなかに唐突に日本語が挟まってくる歌詞の作法も、常に哀しみや孤独を帯びたような歌の内容も一貫して不定形な自分自身を見定めるプロセスのように見えて、そのいわば「危うさ」のようなものがどうしようもなくリスナーを惹きつけているのである。英語を主にしながら唐突に入ってくる日本語の歌詞も、明るさや軽さを帯びたサウンドと刹那げなヴォーカルの対比も、そんな彼自身という存在を象徴している。
Rol3ert(ロバート)が英語で歌う理由:「素直になれる」言葉の選択
彼は以前筆者が行ったインタビューで、英語で歌詞を書く理由を「英語のほうが素直になれる」からだと語っていた。確かに彼の楽曲を聴くと、言葉の意味を理解できるか否かとは別に、そこに込められた震えるような感情がダイレクトに飛び込んでくるような感覚を覚えることがある。「say my name」の切なさや「frozen」の物悲しさは、英語を解するかどうかにかかわらず、聴いた人全員が感じ取れるはずだ。
2025年6月にリリースされた「Nerd」という楽曲は、こんなフレーズから始まる。〈Midnight / Trying to forget the pain in me / It seems like a fight I always lose and fall alone〉(真夜中 / 自分のなかにある痛みを忘れようとしている / いつも敗れて孤独になってしまう戦いみたいだ)。決して人に理解されないと感じる自分自身の「Nerd」な部分にあえて目を向け、そんな自分と向き合うことで、彼はアイデンティティの置き場所を探す。ちなみにRol3ertはこの楽曲に込めた想いを綴ったセルフライナーノーツで、こんなふうに書いている。「19年間生きてきて、たくさんのことを見て、感じて、吸収してきたはずなのに、人生において正解ってなんだろうと思う瞬間があります。まるで世界に一人きりになったような、そんな孤独を感じること、誰にでもあるんじゃないでしょうか」。そんな想いは、この曲の日本語の部分、〈自分の色を消したの / もうそれでいいの / そう、もうこれでよかったと / 洒落た仕方に消えた / それでも終わりが怖かった〉という数行を読むだけでも、はっきりと伝わってくるだろう。そしていうまでもなく、そうした感性は決して彼だけのなかで閉じたものではない。ライナーノーツに「誰にでもあるんじゃないでしょうか」とあるように、そこに込められた想いは、常に誰かとリンクする可能性を探しているのだ。
Rol3ert(ロバート)のサウンドデザイン:内省とポップネスの融合
だからこそ、彼の生み出す音楽は常にポップだ。MONJOEやYuto Uchino(The fin.)など何人ものサウンド・プロデューサーが楽曲制作に参加してきたが、そもそもRol3ertは自身でトラックメイクも行うアーティストであり、現在もデモの時点でほぼ完成形が作られているという。歌詞に自身の思いがストレートに込められているのと同様に、そのサウンドデザインにも彼の意思が色濃く反映されているのである。たとえば現時点での最新曲である「(how could i be)honest?」。ここでRol3ertは〈how could i be honest / when i dont know myself? / overthinkings making me so helpless〉(どうすれば正直でいられる? / 自分さえわからないのに / 考えすぎて 息もできない)と歌っている。この曲はこれまでの彼のレパートリーのなかでも一際アッパーで軽快なダンス・ポップ・チューンだが、そういうサウンドに乗る彼の思索はよりディープに自分の内面へと潜っていくように思える。というよりも逆で、ここまで内省的な心象を歌うには、これくらいオープンでキャッチーなサウンドが必要だったのかもしれない。そうやってドアを開け、多くの人に届くポップミュージックとしての強度を保つことで、彼の想いは外の世界と連帯していくことができるからだ。
Rol3ert(ロバート)が示す「形」:2月のワンマンライブへ
孤独や哀しみと向き合う一方で、Rol3ertはその葛藤や苦悩のなかに閉じこもらない。歌詞はいつも必ずどこかに希望や願いを残して終わっていくし、自分だけの想いが誰かと繋がっていく予感のなかで綴られている。そしてそれを世界に放つツールとしてのメロディとサウンドは、リスナーの心も体も突き動かすようなポップさに満ちている。それがよくわかるのが彼のライブだろう。
Digital Single
Rol3ert「(how could i be)honest?」
Exciter Records
配信中
配信リンク:https://rol3ert.lnk.to/howcouldibehonest
Rol3ert Live ”katachi”
日程:2026年2月27日(金)
会場:渋谷 WWW X
OPEN / START:18:30 / 19:30
チケット:¥4,000(税込)+ドリンク代¥600
特設サイト:https://rol3ert.com/popup
お問い合わせ:ライブエグザム
https://www.liveexsam.co.jp/contact
Rol3ert Official Site
https://rol3ert.com


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