ミツキは、猫を敵に回してはいけないという教訓を身をもって学んだ。パンデミック中に2匹の猫を飼い始めた彼女が、久しぶりのツアーから帰宅すると、手厳しい洗礼が待っていた。「1匹が私とじっと目を合わせたまま、植木鉢の方へ歩いていって、その中におしっこしたんです」と彼女は笑いながら語る。「『言いたいことはわかった!ツアーは続けるけど、本当にごめん。私が悪かったよ』って感じでした」
最新作のリリースを控え、(猫たちには気の毒だが)ミツキは再びツアーに出ようとしている。通算8作目となるニューアルバム『Nothings About to Happen to Me』について、彼女は多くを語ろうとはしないが、ここでは自ら作り上げた家の中に自由を見出す、風変わりな世捨て人の女性を描いた物語が描かれている。そして、楽曲の中で編み出される世界には、世捨て人として華やかに朽ちていく母娘エディを描いた伝説的ドキュメンタリー『グレイ・ガーデンズ』に出てくる猫たちから、1963年のホラー映画『たたり』でゴーストに呑み込まれる前の主人公が飼うことを夢見ていた白猫まで、数多くの猫が登場する。
そんな毛むくじゃらの友人たちに敬意を表し、ミツキが「文化史上もっとも重要な5匹の猫」のセレクションについて、Rolling Stone誌に語った。
最新作収録「Cats」日本語字幕つきMV
■ジジ(『魔女の宅急便』)
私たち大人の女性こそ『魔女の宅急便』を見るべきだと思うんです。キキは燃え尽きて、魔法を失ってしまいますよね。相棒だった猫のジジとも話せなくなるけれど、それって本当にショックなこと。宮崎駿さんの物語がこれほどまでに響くのは、こういう描写がすごくリアルだから。
■北欧神話の女神フレイヤの戦車を引く猫たち
Photo by Universal History Archive/Getty Images
彼女のパワーを象徴していると思うんです。それぞれに意思を持った二匹の猫に、自分の戦車を引かせるくらい言うことを聞かせるなんて、「なるほど、これぞ女神だわ」って感じじゃないですか。
■預言者ムハンマドの猫
私はイスラム教徒ではないけど、[ある伝承によれば]預言者ムハンマドの飼い猫が、彼に「猫には親切にしなさい。猫を傷つけてはいけない」と信者たちに説くきっかけを与えたそうなんです。それって、とてつもなく大きなことですよね。そのおかげで、何百万人もの人たちが猫に優しくしようと思えるようになったわけですから。もしその時、その場にその猫がいなかったら、今の世界はまったく違うものになっていたんじゃないかな。
■夏目漱石の小説『吾輩は猫である』に出てくる猫
※新潮社の公式サイトより引用
日本人の多くが、冒頭の数行を暗唱できるんですよ。私にとって、猫の視点から描かれた物語に触れたのはこれが初めてでした。基本的にはその猫の生涯と、彼による人間観察を追っていくお話なんですけど、当時の人たちが猫をどんなふうに扱っていたかもよくわかるんです。
■セーレム(90年代のコメディドラマ『サブリナ』に登場)
Photo by Bob DAmico/Disney General Entertainment ContentGetty Images
猫が家庭の重要な一員として描かれるメインストリームのメディアって、それだけで意味があると思うんです。この世界には猫のことを「毛の生えた家具」くらいにしか思っていない人がたくさんいるので。セーレムのおかげで、少なくとも1000人くらいのミレニアル世代が猫のことを大切に考えるようになり、保護猫を迎えたいと思ったりしたんじゃないかな。
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『Nothings About to Happen to Me』リードシングルをチェック
From Rolling Stone US.
Mitski
『Nothing's About to Happen to Me』
発売中
日本盤ボーナス・トラック収録
詳細:https://bignothing.net/mitski.html
FUJI ROCK FESTIVAL '26
2026年7月24日(金)~26日(日)新潟・苗場スキー場
※ミツキは7月26日(日)出演
公式サイト:https://fujirockfestival.com/


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