BLACKPINKが3枚目のミニアルバム『DEADLINE』でついに帰還。ヒット曲「JUMP」と4つの新曲を収めた新作は、ファンが待ち焦がれた”無敵感”に満ち溢れている。
米Rolling Stone誌のレビューをお届けする。

BLACKPINKの面々は、『DEADLINE』において自らの放つエネルギーに心底酔いしれており、その自信に満ちた佇まいは、彼女たちに実によく似合っている。K-POPの女王たちによる新作は、キャリアの頂点となった2022年の傑作アルバム『BORN PINK』以来、約4年ぶりとなる(カレンダーの埃を払うほど久々だ)。その間、JENNIE、ROSÉ、LISA、JISOOの4人はそれぞれソロ活動に本腰を入れ、多忙を極めていた。ROSÉはブルーノ・マーズとのスマッシュヒット「Apt.」を含む極めてパーソナルなアルバム『rosie』をリリースし、数週間前のグラミー賞授賞式でその幕開けを飾るパフォーマンスを披露したばかり。LISAは「Rockstar」や「New Woman」といった同名タイトルの中でも史上最高級のヒットを収録した『Alter Ego』をリリース。昨年にはJENNIEの『Ruby』、JISOOの『Amortage』も話題を集めた。

しかし、認めよう。世界が渇望していたのは、この4人が顔を突き合わせ、リミッターを外した時にだけ生まれるあの魔法だった。EP『DEADLINE』には、半年前にリリースされた2025年のシングル「JUMP」と、4つの新曲が収録されている。本作における最大の朗報は、「悲劇のヒロイン」的なお涙頂戴のバラードが1曲も含まれていないことだ。今の彼女たちに誰もそんなものは求めていない。
BLACKPINKは今、彼女たちの真骨頂というべき「格の違いを見せつける(stunt)」モードにあり、グラマラスなカリスマ性を放っている。ソロでの成功が、彼女たちのディーヴァとしての不遜なまでの自信に火をつけたのは明らかだ。『DEADLINE』で、BLACKPINKはタフさと艶やかさを、彼女たちにしか出せない独自のスタイルでミックスしてみせた。

オープニングを飾るのは、昨年7月にトップ40ヒットを記録したディプロのプロデュース曲「JUMP」。2000年代MTVポップへのノスタルジーに、マカロニ・ウェスタン風の口笛、EDMのブレイクダウン、そしてユーロビート調のホーンが混ざり合い、さらに彼女たちのガールパワーの先祖であるスパイス・ガールズへの敬意も込められている。

「GO」は、サーカットとテディがプロデュースした、より派手で攻撃的なパーティー・チューンだ。驚くべきことに、キャリア10年にして、メンバー4人全員が初めて共同作曲に名を連ねた楽曲でもある。さらに意外なのは、コールドプレイのクリス・マーティンがクレジットされている点だ。ハードステップのドロップと「Black! Pink!」のチャントが目まぐるしく入れ替わり、LISAは「スローな曲はいらない、ゴーゴーダンスを踊るスピーカーから爆音を鳴らして!」と警告する。ブリッジ部分は「Apt.」のそれにかなり近いが、ビートがスローダウンし、JENNIEが「心が壊れた時、ベイビー、街の境界線には闇が広がる(Darkness on the edge of toooown)」と歌う場面では、不意打ちのようにブルース・スプリングスティーンへのシャウトアウトが飛び出す。『BORN PINK』が感情の荒野で『Born to Run(明日なき暴走)』と出会う、感動的な瞬間だ。

現在地を示す3つの収録曲

「Me and My」は彼女たちのトラップへの傾倒を示す一曲で、BLACKPINKがクラブに乗り込んできたなら、自分の男を隠して用心したほうがいいと教えてくれる。
JENNIEは「プリティ・プリビレッジ(容姿による特権)」や自身の「ホッティー・シーズン(モテ期)」を誇示し、「親しみを込めてビッチと呼べるのが本当の仲間」とラップする。LISAはバーの酒を買い占め、NBAのルール的に怪しい振る舞い(「コートサイドでボールに触っちゃう」)を推奨してみせる。JENNIEの「デイジー・デューク(短パン)を履くと本音が言えるの」というラインは、アルバム中で最もウィットに富んだファッション・フレーズだ。

「Champion」は本作で最も大きな変化を遂げた楽曲であり、断トツで最高の出来だ。彼女たちは、しばしば得意とする80年代ニュー・ウェーブやシンセ・ポップの領域へと足を踏み入れている。それは「Yeah Yeah Yeah」でのブロンディ風の動きや、「Apt.」でのトニー・バジル「Mickey」へのオマージュの延長線上にある。しかし、「Champion」はさらに踏み込み、ザ・キュアーの『Seventeen Seconds』やスージー・アンド・ザ・バンシーズの『Juju』を彷彿とさせる、深いフランジャーのかかったギターが鳴り響くゴス・クラブ的なダークウェーブの領域へと誘う。この妖艶なダンス・サウンドは4人のダイナミックな歌声を見事に引き立てており、アルバム丸ごと一枚このニュー・ウェーブ・モードで聴きたいと思わせるほどだ(ザ・キュアーのロバート・スミスも締め切り(デッドライン)には人一倍うるさい男だし、彼とのデュエットなんていうのも悪くないだろう)。

BLACKPINKは長年、アコースティック・ギターのバラードに固執してきた。それはリスナーの間で常に賛否が分かれるところだったが、今回の「Fxxxboy」は正解だ。これは、自分を何度も裏切った元恋人に対し、感情的なケアを一切拒絶し、肉体的な関係だけで弄んで苦しめるという、不敵な態度に満ちた賛歌だ。「期待なんて路上の下あたりに埋めておきなさい」とJISOOは警告する。
「因果応報ね。どんな気分? 今度は私がフxxクボーイ(遊び人)よ!」

この曲は、エナメルのピンヒールで元カレの心臓を粉砕した『BORN PINK』の「Tally」を思い出させるかもしれない。だが、今作の方がより冷徹で、より機知に富んでいる。「あんたが好きなんじゃない、ただ退屈なだけ」――JISOO、それはあまりにストレートだ。かつての「Lovesick Girls」から、自称「4人のフxxクボーイ」へと進化するまで、彼女たちは実に長い道のりを歩んできた。しかし、『DEADLINE』を聴き終えた時、私たちはさらなる刺激を求めずにはいられないのだ。

From Rolling Stone US.

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