2018年3月東京都目黒区のアパートで、 当時5歳の少女・結愛(ゆあ)ちゃんが命を落とした虐待死事件で、 母親優里被告の獄中手記を2020年2月7日に発売をする。 「なぜ、 夫の暴力を止めることができなかったのか」「なぜ、 やせ衰えた娘を病院に連れていけなかったのか」「なぜ、 誰にも助けを求めなかったのか」その答えが本書に。
手記を読めば、 船戸優里被告は、 娘の虐待死において加害者でありながら、 夫の執拗な精神的DVによって心がすり減らされていった被害者であるという事実に気がつくはず。〈2018年6月6日、 私は娘を死なせたということで逮捕された。 いや「死なせた」のではなく「殺した」と言われても当然の結果で、 「逮捕された」のではなく「逮捕していただいた」と言った方が正確なのかもしれない〉〈結婚式直後のころと思う。 結愛が床に横向きに寝転がっていた時、 彼が思い切り、 結愛のお腹を蹴り上げた。 まるでサッカーボールのように。 私の心をおおっているものにひびが入り、 ガラガラと音を立てて崩れ落ちた〉 本書には、 虐待事件を精力的に取材してきたルポライターの杉山春氏の解説、 そして公判前に優里被告を診断した精神科医の白川美也子氏の診断書(意見書)も巻末に収録している。 本書を通じて、 児童虐待とDVの実相を知っていただくことで、 こうした悲劇が今後二度と起こらないようにすることが筆者の心からの願い。女性セブン(2月6日発売)、 文藝春秋(2月7日発売)でも特集記事掲載。また、 本書の印税は、 児童虐待やDVの被害者支援に取り組んでいる団体に寄付する予定。
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