2017年と2020年
——お久しぶりの取材ですね。2017年のインタビュー、アントワネット初単独ライブ「アントワネットのM-1片想い」以来!
アントワネット・山口いく(以下、山口):懐かしいですね…。もう、3年も前か。
——そうですね。久しぶりに当時のインタビュー取材や写真を眺めていたんですが、見た目的な部分での変化が王子は本当にないですよね(笑)。
山口:もう、それだけは!(笑)若作りだけは命かけてやってるんでね!相方(アントワネット・小澤)は1年で4歳くらい歳とるようになっちゃったんで、僕よりも歳をとっているくらい老けてきちゃったんですけどね。もう、ぶくぶくに太っちゃって…可哀想ですよ。
——(笑)最近、小澤さんにお会いする機会がなかったんですが、そんなにふくよかになったんですね!
山口:うん。見てらんない!
一同:(笑)
——当時のインタビュー取材だと、とにかく“M-1”に対する思い、かける熱をお二人からかなり感じていたのですが、3年が経ち、今はどうですか?
山口:あの頃はやっぱり、賞レースで少し勝てている時期もあって気持ちはすごく強かったですね。今は、その頃の気持ちがなくなっちゃったわけではないんですけど、芸歴を重ねるにつれてそのチャンスがどんどん少なくなってきてるな、っていうのはすごく実感をしていて、だから今こそ頑張らないとな、と思っているんですけど、単独ライブを重ねて気付いたこともあって…気張っていいことはないな、って!
一同:(笑)
山口:単独ライブは2年計画でM-1に向けて調整をしていたんですけど、2年目の勝負の年に3回戦で大噛みをするっていうやっちゃいけないこともしちゃってて…。
——なるほど。
山口:2016年2017年が準々決勝までいってたんですけど、なんだかピリピリしちゃってて、ずっと「M-1で勝つ!M-1で勝つ!」ってかなり気張ってたんで、その分、上手くいかなかったときにすごく落ち込んじゃって…。僕自身、お笑いを楽しめてなかったんですよね。
原点回帰“お笑いを楽しもう!”
——純粋に自分自身が楽しめないって結構苦痛ですよね。
山口:そう。だから、1回原点に帰ろう!お笑いを楽しもう!っていうのもあって、去年開催をした“生誕祭”というカタチに至りましたね。
——王子から、「生誕祭をしたいです!」とご連絡を頂くとは思っていなかったので、とても嬉しい…よりも驚きのほうが強かったですね!
一同:(笑)
山口:そうですよね!(笑)単独ライブのアフタートークを阿佐ヶ谷ロフトAさんで開催させて頂いたときもやっぱり、集客的な意味で本当にご迷惑をお掛けしていたので…。
——いやいやいや!(笑)楽しければいいんですよ、お客さんと出演者の皆さんが。
山口:(笑)僕の中では、どんなお返事が返ってくるのかかなりドキドキしてましたよ?アントワネットではなく僕ひとりだけだし、お誕生日会をしたいっていう内容なので…怒られるんじゃないか!?って!
一同:(爆笑)
山口:ちょうど去年が僕の中で節目の20歳と120カ月という歳だったので、その節目で開催したら世の中もお笑い好きな人たちも怒らないんじゃないか?って思って。思ったより…面白かったですよね?
——(笑)面白かったですよ!
山口:ねっ♪ 面白かったですよね~!!!だから、今回は…“味しめスペシャル”って感じですね!
一同:(爆笑)
——前回は“節目”っていうことで王子からご連絡を頂いて、ロフトでは見られないほどかなり凝った企画が目白押しで…。
山口:そうなんですよ。丁度、今日もカメラマンとして撮影をしてくれている水倉が映像とかもしっかりこだわって作ってくれてるんで、ね?
水倉:(頷き)

あなた(お客様)は楽しむ気持ちと、それなりの“覚悟”を!!!
山口:僕の中で、オールナイトライブで少しつまらない時間があるってあるあるだと思っていて、最初盛り上がって、中で少しそういう時間があって、その後盛り上がってきて終わるみたいな。とにかく、その感じが本当に嫌で!!! 5時間ずっとフルスロットで行こう!って思っているので、かなり企画もこだわってやっているのと、他のお笑いライブとは違ってお客様が強制参加をさせられるイベントがあるっていうのがこのライブのコンセプトでもあるので…ご来場頂くお客様には、楽しむ気持ちとそれなりの覚悟を持って、生誕祭にお越し頂きたいですね。
——昨年のお客様強制イベントではいろんな意味での“キャーッ”っていう声が阿佐ヶ谷の地下に響き渡りましたもんね(笑)。ロフトに入ってからいろんなイベントを観てますが、王子の生誕祭後でもやっぱり、あのイベントは他企画では一度も観たことない光景ですし、他企画ではしないと思いますね。
山口:(笑)やっぱり、そうですよね。僕は、お客様も「え~!嫌だっ!」と言いつつも心の中では実はそういうものを求めていると信じていて、心のどこかでお客様も、「芸人さんと同じような感覚でフラットに一緒に楽しみたい!」ってあると思っているので、観覧者にはならないで欲しいんですよね。
——それはすごく思いますね。一緒に食べて飲んで居酒屋風飲み会を楽しむ空間でもあるんですが、それ以上にこの空気感やイベントを作っているのも出演者はもちろんだけど、お客様お一人、お一人、皆さんなのよ! って。
山口:ね! そうなんですよね。一緒にイベントを作っていきたいんですよね…。よく言うじゃないですか、「このイベントは皆さんのお陰様で~」みたいな。でも、結局それって観に来てくれた方々のフォローというか、ご機嫌伺いでしかないな、と僕は思っていて。だったら、マジで楽しみに来ないと楽しめないっていう内容にしたい!なので、今年もお客様が覚悟をしないといけないシーンが…7か所くらいあります!
一同:(笑)
——前回よりも増えますよね?(笑)
山口:はい! 増えてます! やっぱり年々刺激をどんどんどんどん求めちゃうんで♪ そう意味では、僕のファンではなく、ゲストのファンとしてご来場くださる方がどこまで我慢できるのかが勝負所だと思っています! 今年!
——あくまでも王子が主役ですからね。王子のための王子がお客様全員へ届けるお誕生日会という名の茶番ですもんね!
山口:そうです!(笑)本当に我慢する覚悟はつくっておいてくれないと! ゲストの方のファンの方にも僕の茶番に付き合って頂きたい!お客様の皆さんも参加をする大きな合同コントだと思って約5時間を、ね!
一同:(笑)
山口:今年もゲストを、ね! 今現在(2020年3月12日)オファー中ではあるんですけれども…みんながビックリするような人を今年も!
——おっ! 楽しみですね!
山口:僕が今、直談判で頭を下げながらいろいろと回っておりますんで…そこも期待しておいて欲しいですね! 一部、噂なんですけど某裏掲示板では「生誕祭はゲスト頼み!」っていうのがあったとかなかったとかいろいろと聞くんですけれど、それに関しては1㎜も否定はできないので!(笑) ゲストの力もお借りしつつ、みんなの力でご来場頂いたお客様と一緒に僕の時間に強要するというか、これも僕のお笑いの根源というか、美しくないお笑いが好きなので、“なにやってんだか”みたいな、ちょっと賛否両論なくして芸人ではないな、と思っているので今年も“面白かった”と“嫌だった”で掲示板を騒がせてもらえたらいいな、と思いますね!(笑)
——本当にそうですね。むしろ、マイナスっぽい感情でも抱かせた者勝ちと言いますか…なにも残らない無の感情でお帰り頂くより“最高”でも”最悪“でもなにかしら抱いて頂けたら良いですよね。みんながみんなの「良かった」はあまり求めていない、というか…。
山口:はい! 本当にそうです! そういう純粋なお笑いファンの方が楽しいと感じて頂くのは「コント村」に任せて、僕は過激派として攻めていきたいと思います!そこにあえて人気のあるゲストを巻き込んで、共謀者を増やしていく、のを覚えましたね!(笑)どんな夜になるのか、どんなゲストの方が来るのか!楽しみにして頂きたいです!!!

【番外編】アフタートーク
言葉だけではなく、肉体で証明をする
——今回も昨年に続き、王子の肉体美をブロマイドとして手に入れられるんですよね?
山口:はい! 今回も昨年の11月末くらいから減量を始めていて、定期的に、「なにをしているんだろう?」と思う時もあるんですけど…。
——(笑)
山口:お客様のために、というよりもイベントに対してどれだけ意識があるか、気合いが入っているのかを証明するのに「頑張った!」とか、言葉だけじゃなくて、身体で示した方が早いだろ!って(笑)。お笑いのイベントのためだけに、ただ、シンプルに格好よくなるためだけに半年間頑張るって僕はめっちゃお笑いだと思っていて。最近、みんなお笑いを意識しすぎて、”正しいお笑い“をしている人が多すぎるんじゃないかって思っていて、真面目過ぎるというか…格好付けすぎないことが格好良いという定義があるじゃないですか、我々って。
——そうですね。
山口:ね。無骨に頑張るのが格好良いって世間のお笑いのお客様もきっとみんな良いとしている中で、僕はそこでは勝てないし、もっと一生懸命な人もいるから…このご時世で、シンプルに男として、モテたくてお笑いやっている人って今、あんまりいないと思うので、僕はそこをみんなに気づかせてあげたい!みんな、格好付けていけよ!って。
——(笑)
山口:自己満なところでもあるんだけど、そこを丁度よく、面白く伝えていけたらいいな、と思ってブロマイドを!
——今では定期的に王子のTwitterでバッキバキに割れた腹筋を目にするんですが…生誕祭のためにとはいえ、筋トレをしっかり始めようという本当のきっかけはなんだったんですか?
山口:(笑)歳を重ねるにつれて、太ってきちゃったんですよね。それで、良くないな、と思ってダイエットをきっかけにやってみて、思っていたよりも面白くて、生誕祭もあったので、継続できている感じですね。やっぱり、目的があると頑張れますよね!僕の場合は、本当に生誕祭がきっかけでしたね。
——本当に生誕祭をきっかけに筋トレを始めたんんですね。
山口:はい! もう、僕の中では、賞レースだと思って生誕祭をやっているんで!
一同:(爆笑)
——お誕生日も年に1回ですもんね。
山口:そうなんです。年に一度の大勝負なんです!(笑)

継続は力なり
——ファンの方がもしかしたら、この話をきっかけに「王子と同じように生誕祭までに鍛えよう!」という同志もいるかもしれませんね!
山口:そうですね!(笑)読んでから生誕祭までの時期的にも丁度、ハマり始めて周りにも言いたくなるタイミングだと思いますね。ただ、僕の場合、周りの身近な芸人さん達に面倒くさがられちゃうことが多いんですよ。
——「ジム行きましょう!」とか、「(身体)見てください!」とか言っちゃってですか?(笑)
山口:…はい(苦笑)。「一緒にどう?」とか、「今日筋トレしてきたんだよ♪」とか、ね(笑)。
——(笑)わたしだけかもしれないんですけど、ダイエットはもちろん、筋トレも全然続かなくて…継続するには!みたいな王子なりのポイントはありますか?
山口:それね! 後輩のはなしょーの山田しょうこにもよく言うんですけど、「頑張り度は5%でいいから続けなさい」って。みんな気張っちゃって、最初の2~3日間は”今日はお豆腐と野菜と、サラダチキンだけ!“とかってやっちゃうと本当に辛くて途中でやめちゃうと思うんですけど、本当にプロの方も減量は最初の2~3か月って1日の食事の脂っぽいモノや炭水化物をちょっと減らす、1日200~300カロリー減らす、間食をちょっと減らす、くらいなんですよ。食事を変えずに夜におにぎり1個分くらいを減らすくらいで良いんですよ。
——!!!そうなんですね。毎回、お昼と夜をプロテインみたいな飲み物に置き換えて、深夜に走ったりするのを3週間やってやめて、みたいなことをずっと繰り返していて本当に続かなかったんですよ(笑)。
山口:(笑)最初は”食べ過ぎない!“を意識してとりあえず2~3か月。本当にちょびっとの積み重ねで良いんですよ!減量期間でもしっかり食べてはいるので、空腹でキツイとかはとくにないんですよね。僕自身、炭水化物めちゃくちゃ食べるけど、脂っぽいものは少し控えるくらいなんです。
——そうなんですね。すごく勉強になります。
山口:だた、女性の場合はコンディションもいろいろとあると思うから一概には言えないんですけどね。(笑)でも、実際どうですか?結構、嫌がる女の子も多いんですよ。

”格好良い“に興味を! bもっと格好付けていこう!
山口:女の子って顔から下のフォルムに関してどれだけ興味があります?
——(笑)人それぞれと言ってしまえば、それまでなんですが。
山口:うん。
——わたし個人的には安心感を求めてしまうので、だらしな体系の方が好きで…あまり興味ないんですよね。
山口:ほら! もうね、こういう女が日本の男をダメにするんだよ!!!
一同:(笑)
山口:やっぱり、日本にフィットネスが浸透しきらない理由ってこれなんですよ!日本の女性が男性のスタイルに対して鈍感過ぎるというか…。綺麗な女性ほど、ぽっちゃりしてたり、ルックスとかを気にしない人を好きだったりするんですよ。逆に格好付けてる男性が苦手なんですよ、日本の女性って。
——(笑)
山口:僕や奥原さんのこの年代の人たちって、格好良い男性に”格好良い“って言うのが恥ずかしいみたいに思ってません?
——内面込みで格好良い人には格好良いと思い、伝えますし、外見が整っている人は…格好良いよりも”怖い“の方が強いですね。何事も器用にこなして、上手くいってるような、そんな風に思ってしまうので。
山口:え~!!!それじゃあ、今、僕のことも怖がってるってことですか?
——そうですね。なので、ある程度の距離感をずっと保ちインタビューさせて頂いておりますね!
一同:(爆笑)
山口:でも、そこなのよ。なんか、悔しくて!締まっててキレイな人が格好良いとされる世の中になって欲しいんだよね。みんな、太った人やぽっちゃりしてる人が好きとか、それかすっごく細身で、色白で、黒髪で…成田凌くんみたいな人が好きなんだろ?
——みたいですね(笑)。
山口:な? だろ!? おい!!!
一同:(笑)
山口:黒スキニーに白いシャツで、細身で丸眼鏡みたいな、ね? お笑いのファンの方もやっぱりそうで、イケイケな感じよりも真面目で、淡泊な、優しそうなコント師が好きなんですよ。わかる? 金髪とかってみんな嫌なのよ。お笑いファンの子って。多分(笑)。
——(笑)
山口:なんだか、どこにでもいそうなプレーンな芸人さんを好きなのよ。格好付けてない人が好きなのよ。…だから、一番人気ない。僕。本当に…。
一同:(爆笑)
——王子は全部を備えてますもんね。金髪で、王子衣装でキラキラしていて、鍛えてムキムキで…(笑)。
山口:(笑)もう、時代の逆をいってるからね! ただね、流れるプールの逆走って楽しいのと同じで、僕はずっとその回転に逆らっていきたいですね!
