太鼓芸能集団
鼓童は太鼓を中心とした伝統的な音楽芸能に無限の可能性を見いだし、現代への再創造を試みる集団です。1981年、ベルリン芸術祭でデビュー。
以来52の国と地域で6,500回を越える公演を行ってきた。なかでも、多様な文化や生き方が響き合う「ひとつの地球」をテーマとした「ワン・アース・ツアー」は、世界各地で4,000回を数えている。 また劇場公演の他、小中高校生との交流を目的とした「交流学校公演」、ワールドミュージック・クラシック・ジャズ・ロック・ダンスパフォーマンスほか異なるジャンルの優れたアーティストとの共演や、世界の主要な国際芸術祭、映画音楽等へ多数参加。佐渡島における鼓童の創造的な活動、ライフスタイルとその理念は、世界のアーティストや芸術関係者からも注目を集めている。 2012年から2016年まで坂東玉三郎氏を鼓童の芸術監督に招聘し、近年はバーチャルシンガー初音ミクとのコラボレーションをはじめ、坂東玉三郎との「幽玄」での共演や「フジロックフェスティバル‘18」への参加など幅広い活動を行なっています。2019年はラグビーワールドカップ開会式、国立競技場のオープニングイベントにも参加。 そして、鼓童は2021年に創立40年を迎える。その記念ツアー第一弾として「鼓童ワン・アース・ツアー2020~鼓」を開催することが決定。 また、今回の記念ツアーでは約15年ぶりに「入破」(じゅは)を演奏いたします。この曲は、小澤征爾氏のご紹介で出逢った現代音楽作曲家の故石井眞木氏に、1981年の鼓童デビューの門出を祝して鼓童に贈っていただいた曲。他にも同氏作曲の「モノクローム」や、「大太鼓」「屋台囃子」「族」などの代表演目に新曲を加え、鼓童の歴史を辿る。原点に立ち返り、新たな領域への礎となる鼓童の舞台にご期待を。
演出・鼓童代表/船橋裕一郎 コメント
天と地が和し、響きに触れる。 鼓童創立 40周年記念作品の『鼓』 佐渡ヶ島を拠点として半世紀。 我々の原点<佐渡>をテーマに <稽古照今>(けいこしょうこん) 古きを稽(かんがえ)今を照らす。 新たな領域への礎となる舞台。 天地根源の力を呼び覚ます太鼓の音。 佐渡だからこそ生まれ、育まれた音を 劇場にて触れて頂けたら幸いです。
永六輔氏 (2000年7月 当時の手紙より)
君達の太鼓は そこにあるだけで 充分に鑑賞に 耐える工藝品であり 美術品なのだ。 だから君達も そこにいるだけで 存在感を示せる 人間であってほしい その上で太鼓と向いあうと 君達は中途半端な 人間であるよりは 純粋に「童」であることに 徹することでしか 対応出来ないことに気づく。 その時君達は 鼓童なのだ。
写真:岡本隆史