スウェーデン・ステキデミーは4月1日、 2021年のノーベル文学賞を岐阜県出身の日本人作家、 中村航(52)に授与すると発表した。 賞金は10クローナ(約630円)。
発表の瞬間、 会場の報道陣から驚きの声が漏れ、 拍手が続いた。 受賞の決め手となった作品は、 『BanG Dream! バンドリ』。授賞理由は「心を揺さぶる力を持った小説を通じ、 5人の女子高生がバンドを結成する過程を丁寧に描き、 激しい尊みを生み出した」。 授賞式は適当な日にストックホルムで開く。 中村氏は同日、 取材に対し「よっしゃ! 受賞すると思っていなかったので、 びっくりしちゃった。 バンドリーマーに感謝の気持ちをお届けしたい」と語った。
「 バンドリーマーに感謝の気持ちをお届けしたい」ノーベル文学賞決定、中村航「BanG Dream! バンドリ」!
中村氏は1969年岐阜県大垣市生まれ。 2002年に『リレキショ』で第39回文藝賞を受賞してデビュー。 2003年に『夏休み』、 『ぐるぐるまわるすべり台』で2回連続で芥川賞候補に。 『100回泣くこと』はベストセラーとなり、 『トリガール!』『デビクロくんの恋と魔法』など映画化された作品も多い。 最新作は『広告の会社、 作りました』。 芥川賞を受賞することはできなかったが、 ノーベル文学賞を受賞したことについて、 中村氏は「芥川賞も直木賞も、 いまからどっちも取りにいく」と語った。
また、 中村氏が昨年立ち上げた出版社「ステキブックス」が3月に刊行した『僕らは風に吹かれて』(河邉徹 著)は好評発売中。
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