第77回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門オープニング作品として選出され、さらにケイト・ブランシェットが作品に惚れ込み完成後にもかかわらず、エグゼクティブ・プロデューサーに名乗りを上げたクリストス・ニク監督のデビュー作「Apples(英題)」が、『林檎とポラロイド』として2022年3月11日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開されることが決定。さらに、本作のビジュアルと場面写真も解禁。
記憶喪失を引き起こす奇病が蔓延する世界――。それでも男は毎日リンゴを食べる。
本作は、記憶喪失を引き起こす奇病が蔓延する世界で、突然記憶を失った主人公の男が、治療のための回復プログラム「新しい自分」に参加し、毎日送られてくるカセットテープに吹き込まれた様々なミッションをこなしていく、という斬新な設定の物語。自転車に乗る、仮装パーティーで友達をつくる、ホラー映画を見る。そして、その新たな経験をポラロイドに記録する。様々なミッションをこなして行く中で、ある日、男は、同じくプログラムに参加する女と出会い、仲良くなっていく。しかし、「新しい日常」に慣れてきた頃、男は忘れたはずの以前住んでいた番地をふと口にする。物語が進むにつれて、新しい思い出を作るためのミッションが、男の過去を徐々に紐解いていく。 監督オリジナル脚本による本作は、哀愁とユーモアが絶妙なバランスで調合され、近未来的な設定ながらも、人肌のような温もりに満ちている。見る者は、主人公の寡黙で物憂げな表情、どこか滑稽で真面目なふるまいに笑い、そして明かされていく過去に胸を熱くするに違いない。
次回作は早くもハリウッド進出決定 クリストス・ニク鮮烈のデビュー作!
監督は、リチャード・リンクレイター(『6才のボクが、大人になるまで』)や、ヨルゴス・ランティモス(『女王陛下のお気に入り』)の助監督を務めていたクリストス・ニク。奇抜なアイデアと人間への優しい眼差し――彼らの持ち味を独自に昇華させ創り上げたデビュー作『林檎とポラロイド』は、ワールドプレミアとなった2020年ヴェネチア国際映画祭で上映されるや、「見事なまでに胸を打つ<ガーディアン紙>」「魂のこもった今日性のある映画<ヴァラエティ誌>」と、その独創的で普遍的な物語に、絶賛の嵐が巻き起こった。
その評判を耳にしたケイト・ブランシェットは、監督に才能に惚れ込み、エグゼクティブ・プロデューサーとして参加することを熱望し、新たにクレジットされた。次回作はケイト・ブランシェットプロデュース、キャリー・マリガン主演で製作が決定。2作目にして早くもハリウッド・デビューを果たすクリストス・ニク。世界が注目する監督のひとりとなる。