
写真は2017年WBC 2次ラウンドのもの
中日の中田翔に注目してみたい。
巨人から移籍して2年目の彼は、それまでよりも15kg以上減量して、春季キャンプに挑んだ。
彼もウエート熱にハマっていた選手の一人だった。日本ハム時代は、広い札幌ドームをホームにしていたことで、「遠くに飛ばそう」という意識が強く働くあまり、ウエートトレーニングで体を大きくし続けてきたのと同時に、食事面でも摂取量を増やした結果、体重が110kgを超えていた。この話だけでも、とてもじゃないが野球をやる体になるとは思えない。
その予感は的中してしまった。日本ハムの晩年以降、とりわけ30歳を過ぎたあたりから毎シーズンのように、故障との闘いだった。そのピークがやって来たのが24年シーズンで、立浪和義前監督が「勝負の年」と意気込んだ3年目だったにもかかわらず、思うような成績が残せずシーズンを終えた。
新監督の井上一樹は中田に対して、「減量しないと試合で起用しない」と指令を出していたようだが、今のところは順調のようである。これが長いシーズンも続けて維持することさえできれば、中田の成績が向上するだけでなく、チームの成績だって上がってくるのではないかと、ドラゴンズファンにとって希望の持てるような見方もしている。
中日はもともと投手陣がいい。抑えのライデル・マルティネスが巨人に移籍したが、彼が抜けた穴は外国人投手や若い清水達也、松山晋也らで埋めることができる。
続きはこちらで!
【2025年4月24日発売】江本孟紀著『昭和な野球がオモロい!』(日之出出版/1760円)

※この記事は『昭和な野球がオモロい!』から一部抜粋して構成しております。