アレが食べたいからこの店へ!“創造、洗練、芸術”を感じる!? 三宿エリア注目のガストロノミーで旬材を味わう!

閑静な住宅街の三宿周辺には、ビストロやパティスリーなどの良店がひしめき合っている。そんな三宿エリアに、2025年7月11日(金)新たな注目レストランがオープンした。

〈クレアテルナ(CREATERNA)〉はラテン語の「Creo(創造)」と「Aeternus(永遠)」を掛け合わせた造語。料理を永遠に創造し続けていくという意志の表れで、枠に囚われない個性溢れる料理を通して、美味しさのみならず、創造、洗練、芸術を感じてもらいたいということから名づけられた。

オーナーシェフは須羽恒之(すわつねゆき)さん。都内のフレンチレストランで西洋料理の基礎を学び、3度に渡りヨーロッパ各地で研鑽を積む。国内外の名店で腕をふるい、ミシュランガイドの星を冠するグランメゾンで料理長を務めた後、満を持して独立を果たした。

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レストラン入り口

須羽さんのクリエイティブな料理を存分に体験できるのが、ディナーの“オーパス(Opus)”(1万7000円)。イマジネーションや季節の移り変わり、食材の入荷によって変化するプレミアムコースになっている。スターター2品、前菜4品、魚料理、肉料理、デザート、お茶菓子といった構成で、華麗な皿が続々と登場する。

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“ブリオッシュ”

“ブリオッシュ”は、須羽さんが定番に据えた最初の一品。ふっくらとしたブリオッシュの生地で、蝦夷鹿の赤ワイン煮込みを包みこんだ。まだあまり脂が乗っていない蝦夷鹿の妙味を引き出している。上にはフレッシュなマッシュルームとイタリアのサマートリュフを乗せて、見た目と香りにアクセントを。
銀器は鹿の角をイメージした意匠で、細かいところにまでこだわりがある。

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“ブランマンジェ”

次は涼し気な“ブランマンジェ”。コクのあるペコリーノ・ロマーノのブランマンジェに、旬を迎えたツルムラサキのソースを合わせた。スナップエンドウのサヤがあしらわれ、その中にはクリームチーズ、球状化させたオリーブオイルの粒とレモンの粒、スナップエンドウの豆。夏の滋味をひんやりと讃えた冷菜となっている。

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“タルト”

“タルト”はサクサクの生地が印象的。リコッタチーズとバスク地方の郷土料理であるピペラード(=野菜の煮込み)を包み込み、上にはトマトのパウダーとゼリー、ポルトガルの生ハム、レッドソレル。生ハムの塩気とピペラードの豊かな香味が相まって、食欲がかき立てられる。手に取って豪快に頬張っていただくのが粋な食べ方。

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“ズッキーニ”

“ズッキーニ”はアーティスティックな野菜料理。フレッシュなズッキーニの花の中には、アオリイカのタルタルがたっぷりしのばされている。薄くスライスしたズッキーニを可憐なリボン状にして、その中にカリフラワーのピューレを絞った。
旨味のあるバターミルクと貝の出汁のソースをかけて仕上げられる。

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“ガスパチョ”

須羽さんによる創造的なスープが“ガスパチョ”。黄色いトマトと黄色いパプリカのグラニテに、シェリービネガーで味つけしたトマトウォーターが注がれ、球状化したオリーブの粒が乗せられたスプーンは別添えに。オリーブの粒を皿に混ぜていただくと、オリーブオイルが加えられてガスパチョが完成するという仕組み。全体が合わさると、清涼感にあふれる上味となる!

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“魚料理”

“魚料理”は鹿児島県産のカサゴ。炭火で皮目をしっかりと焼き、身はみずみずしく乙な味わいに。セロリの葉とマヨネーズのソースで緑色の縁をつくり、その空間をセロリの茎と牛乳の白いソースで満たした。黒いチュイールが目を引き、香味と酸味のあるソースが、カサゴの食味に奥行きを与える。

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“黒毛和牛”

メインディッシュは“黒毛和牛”。赤身の旨味を携えた内腿肉を140度でじっくりと焼き上げた。外はカリッと中は美しいロゼ色に仕上げられ、たっぷりの肉汁が閉じ込められている。100gとなかなかのボリュームがあるけれど、赤ワインソースの軽快な渋味と相まって、最後まで美味しく完食できる。
ニガリで固めたミルクのカードを挟んだスイスチャードと、イタリアの白インゲン豆のピューレが添えられているので、箸休めにどうぞ。

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“デザート”

“デザート”は、南国をイメージした真っ白な一皿。甘い佳香をもつココナッツムースの下に、マンゴー、パッションフルーツ、ライムクリーム、トロピカルフルーツのソルベがしのばされていて、軽やかながらも重奏的な味わい。上にあしらわれた蝶のチュイールがとっても幻想的!

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“ルンゴ”と“ミニャルディーズ”

食後のドリンクは、エスプレッソの豆に通常の約2~3倍量の水で抽出した“ルンゴ”や、日本産レモングラスを使ったハーブティーが珍しい。“ミニャルディーズ”は、4種類が個々盛りで提供。手前右が、中に赤ワインで炊いたプルーンを挟んだスペキュロスで、その隣がラズベリーとシークワーサーのパート・ド・フリュイ。左上の松の実のボンボンは、溶けやすいので最初にいただくのがよさそう。蜂の巣を模した筒状のチュイールの中には、爽快なレモンとフェタチーズのムース。


ワインも充実しているので料理に合わせたい。グラスワインは、ランチは800円から、ディナーは1300円からと良心的。ペアリングも手頃な値段に抑えられていて、ディナーのワインペアリング(3000円)はスパークリング・白・赤のワイン3杯、ノンアルコールペアリング(3000円)はアルコールフリーのスパークリング・白・赤のワイン3杯。どちらともミネラルウォーターと食後のコーヒーまで付く。



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左:“ラ・テート・ノワール キュヴェ・クレモント ブラン・ド・ブラン” 中:“レオン・ベイエ キュヴェ 2023” 右:“ドメーヌ・アラン・ブリュモン シリュス マディラン 2020”

ワインペアリングのスパークリングワインは“ラ・テート・ノワール キュヴェ・クレモント ブラン・ド・ブラン”。フランス・プロヴァンス地方のヴァン・ムスーで、柑橘類の香りとフレッシュな味わいが、最初の一杯やアミューズにぴったり。

白ワインは、リースリングとミュスカをメインにした“レオン・ベイエ キュヴェ 2023”。ミネラル感と生き生きとしたフレッシュさがあって、チーズや魚介類、ハムとの相性が抜群にいい。

“ドメーヌ・アラン・ブリュモン シリュス マディラン 2020”は、メインディッシュに合わせられる赤ワイン。ブラックチェリーや野生のイチゴの香りが感じられ、濃厚ながらも調和した味わい。黒毛和牛の佳味をしっかりと包み込んでくれる。

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店内の様子

臨場感あふれるカウンター8席が特等席だけれども、落ち着いて食べられるテーブル10席もおすすめ。

須羽さんが美味しい一皿を“永遠に創造し続ける”〈クレアテルナ〉。食通からの熱い視線が、三宿エリアに誕生した新しいガストロノミーに注がれている!   

 

INFORMATION

●クレアテルナ(CREATERNA)
住所:東京都世田谷区池尻1-11-10 サンヴィレッジ32 B1~B2
営業時間:ランチ12:00~14:30、ディナー19:00~22:30
定休日:不定休
TEL:03-6820-6970
URL:https://createrna.jp/
※サービス料込み


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文=東龍 text:Toryu
1976年台湾生まれ。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。ファインダイニングやホテルグルメを中心に、料理とスイーツ、お酒をこよなく愛する。

炎上事件から美食やトレンド、食のあり方から飲食店の課題まで、独自の切り口でわかりやすい記事を執筆。審査員や講演、プロデュースやコンサルタントも多数。

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