
いよいよスーパーカーの世界にも、電動化の波が押し寄せている。それを嘆くオールドファンもおられよう……。





そしてこのシフトレバー左右には、タンブーロ(イタリア語で太鼓)と呼ばれる、ふたつのスイッチが並ぶ。これこそが電動の恩恵で、右側は“EV”“ハイブリッド”“チャージ”などのパワーソース選択系、そして左側にはおなじみ走行モードの“アニマ”が備えられている。“ストラーダ(一般道)”“スポルト”“コルサ(サーキット)”に加え、SUVらしく“サビア(砂地)”“テッラ(泥地)”“ネヴェ(雪道)”の悪路系制御も。




さらに驚いたのは、あれだけのスペックを持ち、さらにウルスSよりも単純に100kgもの重量増を背負いながらも、驚くほどにサスペンションがなめらかなことだった。試乗車はオプションで選択できる中でも最も大きな23インチタイヤを装着していたというのに、だ。降雪地でもある福井の荒れたワインディングを、ウルスSEはするすると、リズミカルにフラットに駆け上がる。人里離れたところでいざ、タンブーロを切り替え、スポルトからコルサにまで変えてみる。途端にV8ツインターボが目覚め、いきなり雄牛が暴れ出すところは「待ってました!」の演出だ。電動サスペンションの制御も瞬発的で、走行モードや路面に合わせ、車高をも細かに調整するというのだから気持ちよくないワケがない。
しかしこのウルスSE、すでにウェイティング・リストが1年半分あるという。レヴエルトは2年分。富裕層はすでに、モーター+エンジンの贅沢なコラボの味を知っている、ということ !? 気になるスペックは?
★DATA 〈ランボルギーニ〉ウルスSE
●全長×全幅×全高:5123×2022×1638㎜
●ホイールベース:3003㎜
●エンジン:4.0ℓV型8気筒ツインターボ+モーター
●エンジン最高出力:456kW(620CV)/5500rpm
●エンジン最大トルク:800N・m/2250~4500rpm
●モーター最高出力:141kW/3200rpm
●モーター最大トルク:483N・m
●システム最高出力:588kW(800CV)/6000rpm
●トランスミッション:8速オートマチック
●駆動方式:四輪駆動
INFORMATION
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文=今井優杏 text:Yuki Imai