Apple TV『モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ』シーズン2が配信に! カート・ラッセル親子が明かす舞台裏

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写真左からカート・ラッセル、ワイアット・ラッセル

『ゴジラ-1.0』がアカデミー賞に輝くなど、世界的に“ゴジラ人気”が過熱する現在、このドラマへの注目も高まっている。ゴジラやキングコングなどが存在する世界で描かれる『モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ』は、2023年に配信された10話のシリーズが大好評。
そのシーズン2がスタートする。

メインキャラクターの一人が、モンスターを調査する秘密機関“モナーク(MONARCH)”の指導者となったリー・ショウ。シーズン1では、2015年と1950年代を行き来する展開で、カート・ラッセルとワイアット・ラッセルの実の親子がそれぞれの時代のリーを演じたことも話題になった。今回のシーズン2は、そのリーがさらに作品の中心で活躍し、ラッセル親子も続投。配信を前に“親子で1役”の2人へのインタビューが実現した。

ーーシーズン2も10話ですが、あらかじめ結末まで知っていたのですか?

ワイアット「ストーリーの全容は知らされていなかった。リー・ショウの運命がプラスの方向へ進むのか、あるいはマイナスの方向か……。そのあたりも正確にはわからなかったんだ」

カート「映画の場合、撮影前に最後のセリフまで把握できている。でも今回のように10話で構成される配信シリーズは、映画5本を続けて製作するようなもの。私とワイアットは早い段階からプロデューサーや脚本家チームと、ドラマの原動力について話し合っていた。シーズン1で何が語られ、視聴者がどこを楽しんだかを考慮しながら、8話、9話、10話と正しい方向に進めていく。そんなチャレンジだったね」
   

 

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ーー完成したシーズン2の脚本では、どんな部分に驚きましたか?

ワイアット「タイタンXだね。
誰も見たことのないほど巨大なモンスターで、歴史や伝説に由来したものでもない。シーズン2ではゴジラやキングコングの背景も描かれるうえ、タイタンXがゴジラの敵として作品全体を牽引する。そんな新しいキャラクターを登場させたことが最大の驚きかな」

カート「シーズン2ではモンスターの存在がさらに重要な位置を占めている。シーズン1は結末も含め、『不思議の国のアリス』でアリスがウサギの穴に落ちる展開に似ていたけど、今回は“どの方向へ行くのか?”と感じさせるはず。リップ・ヴァン・ウィンクル(アメリカ版の浦島太郎)のように、54年間も別世界にいた人物によって新たなモンスターと対峙する。その流れは刺激的じゃないかな」

ーースケール感にも期待できそうですね。

カート「ロケーションは壮大だし、モンスターは狂気レベル。人間のドラマは2つのラインを探って進んでいくからね。その2つの世界がどう関わり、どんな意味を持つのか。そこにワクワクすると思うよ」

ーー巨大なタイタンXを前にした演技もありますが、シーズン1のモンスターキャラとは異なる反応になったのですか?

ワイアット「はい。タイタンXはゴジラとまったく違うタイプ。なにせ食べ物が魚介類だから(笑)」

カート「相手が何かわからない状態で、お前は独自の反応で対処してたじゃないか」

ワイアット「そうだね。
神を前にしたような気分だった。新しい何かへの反応かな」

カート「スカラベ(昆虫)のような大きさなら気にしないだろうけど、本作のモンスターは脳が正常に認識できないほど巨大。撮影現場では“この目線で合ってる?”、“大きすぎて対処できない”というやりとりが毎回起こっていたよ」

ーーひとつの役の若い時代と、年齢を重ねた時代を、親子で担当するのは異例のチャレンジでしたね。

カート「当初は親子共演の話はなかったのだが、だんだんと現実味を帯びてきたので、この設定をうまく機能させるべく2人で話し合った。同じ人物を親子で演じるアイデアは魅力的だし、どんなリアリティが生み出せるか楽しみになったよ」

ワイアット「僕らが演じることになり、役自体も深く掘り下げることができたと思う。リーは軍人という設定だけど、軍人の役はステレオタイプになりがち。僕らにとって演じ甲斐のある“深み”を反映させたかったんだ」

カート「この手の作品に登場する軍人は、考えが足りず、すぐに何かをぶっ壊すようなタイプだろう(笑)? でもほとんどのアメリカの軍人は、中尉や大佐になるため多くの苦労を積んでいる。そこを軽々しく扱いたくないのさ」

ワイアット「そう。どれだけ戦闘能力があるのか、という話じゃない」

カート「現実的な問題を抱え、エゴや欲望も秘める。そして夢や希望はリアルなのが軍人。“その時、我々は自分の意思を貫く”とコリン・パウエル(軍人出身の元国務長官)が言ったように、私たちが演じたリーも、強く望んだ場所に辿り着いた、と考えたい。自分は価値のある人間だと証明するため、再びチャンスを掴もうとするんだ」

ーーシーズン2では同一人物を演じることにも慣れたのでは?

ワイアット「たしかに基本はできあがっていたので、安心感はあったかな。
シーズン1では列車が駅を出発する感覚だったけど、リー役を深く理解した今は、列車がスムーズに走っているようだった」

カート「私がいつも頭に思い描くのは、若い時代のリーとケイコ、ビルの三角関係だ(3人はモンスターを調査で協力)。1950年代に始まり、60年代、70年代と恐ろしいことが起こるなかで、それぞれが相手に何を感じるのかがキーポイントになっていく。シーズン2ではリーがケイコのどこに魅力を感じるのかも具体的に描かれる。モンスターに対峙する際、彼らそれぞれの考え方も試されるんだ」
   

 

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ーーおたがいの現場を訪ね、相手の演技を見たりは?

カート「シーズン1の最初の時、私はまだ休みだったこともあり、ワイアットの格闘シーンがあると聞いて見に行った。リーがどんなキャラクターなのか確立される部分で、1時間くらい見学して『私の息子はすごい』と実感したよ(笑)。リーが相手をどう倒すのか、もしワイアットを見ていなければ、その後の私の演技が成功したかどうか。自分が演じる役を別の俳優で見るというのは貴重な経験で、ワイアットの演技はこれからリーをどう演じるのかの指針になったね」

ワイアット「父は長いキャリアをかけて幅広い役を演じてきた。そして、ひとつの役に多くの要素を持ち込む彼のスタイルも知っていた。だから僕もリーを演じる際は、いくつかのパターンで対応し、編集者に選択肢を与えたんだ。父の多様な表現力に、僕の演技を違和感なく合わせてもらえると信じてね」

ーー父親の目線で息子ワイアットの成長を、どのように見てきましたか?

カート「ワイアットの子供時代の思い出は、彼が12歳の頃、キャッチャーグローブを持って行くのを忘れたこと(ワイアットはアイスホッケーのキーパーだった)。ゴールディ(妻のゴールディ・ホーン)もいたけど、私が息子に忘れ物を注意したのは、その一度くらい。俳優になってからは、ずっと成長を見守ってきて、現在は才能を心から高く評価している」

ーーあなた(カート)は劇場用の映画で長いキャリアを築いてきましたが、自宅で観られる配信作品をどのように受け止めていますか?

カート「私が関わった映画、特にSF作品は2つの言葉に集約される。
“What If?(もしそうなったら?)”だ。『ゴーストハンターズ』のように素直に楽しめるものや、『遊星からの物体X』のように南極で恐ろしい何かを発見するものまで、そのWhat Ifの精神が『モナーク』にも受け継がれている」

ワイアット「あと『スターゲイト』も」

カート「そうだ忘れてた(笑)」

ワイアット「それらの作品は、劇場公開よりも後にホームビデオで人気を得たよね? つまり父さんの代表作は、1980~1990年代にそれぞれの自宅でファンベースが築かれた」

カート「何年経っても、多くの人が特別な作品として扱ってくれるのは、自宅鑑賞のおかげ。今はスケール感を味わえる環境も整っているしね」

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取材・文=斉藤博昭 text:Hiroaki Saito
2月27日(金)よりApple TVにて世界同時配信開始!
画像・映像提供 Apple TV

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