今週末は、この映画に胸アツ!『プロジェクト・ヘイル・メアリー』 SF映画の新たな傑作が誕生!

  

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ベストセラー小説の映画化プロジェクトが進行するのは当然のこと。しかし原作の完成度が高いあまり、映画になってガッカリなケースも多々あり、危険な賭けなのも事実だ。
特に未知のビジュアルも要求されるSFのジャンルはハードルが高い。『プロジェクト・ヘイル・メアリー』は、そのチャレンジに挑み、見事に成功した例かもしれない。

原作者のアンディ・ウイアーは、過去にも『火星の人』が、リドリー・スコット監督によって『オデッセイ』として映画化。マット・デイモンの主人公が火星に一人だけ取り残される同作は日本でもヒットした。今回は、さらに壮大な世界観。ある生命体によって太陽のエネルギーが失われ始め、このままでは人類が滅亡の危機を迎えるとわかり、それを回避するヒントを探るため、地球から11.9光年もの彼方に宇宙船が向かう。この設定からして、たしかにSFアクション大作なのだが、船内にいるのは主人公一人。中学教師で科学が得意のグレースが、さまざまな試練に立ち向かう孤独なミッションが基本なので、“共感”という意味ではスーパー級なのだ。映画は船内でグレースが目覚めるシーンから始まる。自分の名前など全記憶を失った状態から、徐々に正気を取り戻し、任務を認識する流れに、なぜ彼が一人で宇宙にいるのか、過去がシンクロ。このあたりも原作どおりで、作品の魅力に没入してしまう。
  
そして本作の最大のポイントは、グレースに“バディ”が現れるところ。
予告編で早くからビジュアルが解禁されていたが、その相手は異星人。地球と同じ理由で危機を迎える別の惑星から探査船が出発しており、そちらもグレースと同様、船内で生き残ったのは一人。彼らがどのように出会い、どうコミュニーケーションをとり、どんな絆が育まれるのか……。そのプロセスが映画だからこその劇的な描写で展開される。しかも原作の持ち味をそのまま生かして! 原作ファンが不安だったのは、“ロッキー”と呼ばれるバディの映像化だが、実際に動きを見せることで愛着が湧くという、映画の魔法がかけられる。グレースとロッキーの友情では、中盤、後半、クライマックスと何度も感動のシーンが用意され、このあたりは原作未読の人の心をノックアウトするはず。宇宙船内のシステムや、無重力体験、Tシャツなど細かいアイテムも含め、全編に見どころが詰まり、SF映画の新たな傑作が誕生した!

『プロジェクト・ヘイル・メアリー』3月20日公開
原作/アンディ・ウィアー 監督/フィル・ロード&クリストファー・ミラー 脚色/ドリュー・ゴダード 出演/ライアン・ゴズリング、ザンドラ・ヒュラー、ジェームズ・オルティス、ライオネル・ボイス、ケン・レオン、ミラーナ・ヴァイントゥルーブ、プリヤ・カンサラ 配給/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
2026年/アメリカ/上映時間157分

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文=斉藤博昭 text:Hiroaki Saito

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