独立行政法人情報処理推進機構(IPA)および一般社団法人JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は2月8日、OpenSSLの複数の脆弱性について「Japan Vulnerability Notes(JVN)」で発表した。影響を受けるシステムは以下の通り。


・CVE-2023-0286、CVE-2022-4304、CVE-2023-0215
OpenSSL 3.0、1.1.1、1.0.2

・CVE-2022-4203、CVE-2023-0216、CVE-2023-0217、CVE-2023-0401
OpenSSL 3.0.0から3.0.7

・CVE-2022-4450
OpenSSL 3.0、1.1.1

 OpenSSLには、次のような影響を受ける下記の脆弱性が存在する。「CVE-2023-0286」については深刻度が高となっている。

・X.509 GeneralNameにおけるX.400アドレスの型の取り違え(CVE-2023-0286)
→メモリの内容を読み取られたりシステムがサービス運用妨害(DoS)状態にされる

・RSA Decryptionにおけるタイミングオラクル(CVE-2022-4304)
→ユーザがサーバへ送信したアプリケーションのデータを復号される

・X.509 Name Constraintsにおける領域外読み取り(CVE-2022-4203)
→システムがサービス運用妨害(DoS)状態にされる

・BIO_new_NDEF呼出し後の解放済みメモリの使用(CVE-2023-0215)
→システムがサービス運用妨害(DoS)状態にされる

・PEM_read_bio_ex呼出し後の二重解放(CVE-2022-4450)
→システムがサービス運用妨害(DoS)状態にされる

・d2i_PKCS7関数における無効なポインタの参照(CVE-2023-0216)
→システムがサービス運用妨害(DoS)状態にされる

・DSA公開鍵検証時のNULL参照(CVE-2023-0217)
→システムがサービス運用妨害(DoS)状態にされる

・PKCS7データ検証時のNULL参照(CVE-2023-0401)
→システムがサービス運用妨害(DoS)状態にされる

 OpenSSL Projectでは、本脆弱性への対策版として次のバージョンをリリースしている。

OpenSSL 3.0.8
OpenSSL 1.1.1t
OpenSSL 1.0.2zg(プレミアムサポートカスタマのみ)

 JVNでは、開発者が提供する情報をもとに、最新版へアップデートするよう呼びかけている。

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