プルデンシャル生命保険株式会社は5月30日、同社での顧客情報の漏えいについて発表した。

 これは同社熊本支社に2021年9月まで所属し、その後、熊本市内の生命保険代理店に転職した元社員 Aが、在籍時に担当していた顧客の契約情報を持ち出した疑いがあること、および元社員Aならびに同支社に2022年9月まで所属し、別の生命保険代理店に転職した元社員Bから依頼を受けた同社社員3名が、顧客の契約情報の一部を漏えいしたこと、またはその可能性があることが判明したというもの。


 転職した元社員AおよびBから依頼を受けた同社社員は、顧客から同意を得ることなく不正に顧客の契約情報の一部を伝えており、社内調査の結果、同社社員は転職した元社員が担当していた顧客の契約をそれぞれ引き継いでおり、2021年10月から2024年6月にかけて、元社員からの情報提供の依頼を断れずに顧客情報を漏えいしたことを確認している。

 同社では、一部の営業社員の個人情報保護に関する意識の欠如、退職時の営業社員モニタリング等の顧客情報持ち出しを防ぐための技術的な安全管理措置が十分でなかったことが原因としている。

 漏えいの事実が確認されているのは、顧客44名の氏名、電話番号、住所、生年月日、保険種類(保障内容、保険料、解約返戻金額、保険金額等)、被保険者の氏名等を含む契約情報。

 同社では該当の顧客に通知と謝罪を行うろともに、元社員による不審な勧誘等があれば同社まで知らせるよう依頼している。

 なお情報漏えいの可能性を否定できない顧客に対し、同社ではその旨の通知を行なっているが、今後、新たに漏えいの事実を特定した際には改めて個別で通知を行う予定。

 同社では、不正な持ち出し・使用等の行為には刑事告訴などの法的な対応を含めた厳正な対処を行うという。また漏えいに関わった同社社員には漏えい発覚後直ちに、個人情報の閲覧権限の制限・管理職による行動監視を行うとともに、厳正な処分を科し、事例を全社に共有することで、再発防止を図っている。

 同社では支社管理職および営業社員への教育を再徹底するとともに、顧客情報の持ち出しを防ぐために、退職時の誓約プロセス、年次の宣誓書の作成、個人情報漏えいに関するモニタリング等の技術的な安全管理措置を強化するとのこと。

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