日本ゼオングループの株式会社トウペは6月3日、同社への不正アクセスについて第3報を発表した。

 トウペでは3月6日に、サーバ機器の一部でシステム障害が発生したため、サーバ機器の保守ベンダーに連絡し、ネットワークからの切り離しなどの必要な対策を同日中に実施、その後、日本ゼオン CSIRT の調査で不正アクセスの可能性が判明していた。


 外部調査機関にて不正アクセスのあった同社の一部サーバに蓄積されたログ・状態を調査し、発生事象の割り出し、不正アクセスの影響範囲および証拠となるデータの特定を行った結果、合計20,161件の個人情報が流出した痕跡があり、特定の外部サイトでダウンロード可能な状態であったことが判明している。なお、当該情報は現在、当該サイトで公開されておらず、ダウンロードできないことを確認している。

 流出が確認された個人情報は下記の通り。

1.トウペで管理している顧客情報:19,583件
・トウペ製品の取引先代表者:1,278件
代表者氏名(または苗字のみ)
法人名・法人住所、法人電話・FAX番号
所属部署・役職の全てまたは一部

・トウペ製品の購入・販売・配送に関わった顧客および使用された顧客:18,019件
顧客氏名(または苗字のみ)
法人名・法人住所、法人電話・FAX番号
所属部署・役職の全てまたは一部

・トウペ塗料製品を届けた建築現場の建築主:287件
建築主様氏名(または苗字のみ)
建築地住所

2.トウペ社員および元社員のアカウント情報:578件
トウペが発行したユーザーID、トウペが発行したメールアドレス・氏名(漢字、カナ)
部署名、組織コード、社員番号、電話番号、住所、生年月日、入社日、退社日

 同社では6月3日から、対象者に別途、個別に謝罪と案内の書状を郵送する。

 同社では外部調査機関と連携した上で、サーバ、データ、パソコン(全台)、ネットワーク機器のフォレンジック調査(侵入痕跡の有無調査)、ファイアウォールの安全確保、サーバへのアクセス制限、メールの一部制限、ホームページへの接続停止、接続回線の使用限定措置を暫定対策として実施している。

 同社では、システム障害で停止していた同社システムについて、安全性を確認の上で5月9日までにすべて稼働しており、同社ホームページも一部サービスを除き5月22日から再開している。

 同社では恒久対策として、パソコンのセキュリティ強化(EDR導入)、ファイアウォールのセキュリティ強化(更新)、海外とのアクセス制限(一部)、社内アクセス制御の厳密化、セキュリティ監視を実施するとのこと。

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