サッカーのワールドカップ(W杯)は大会ごとに開催地が異なるが、バレーボールのW杯は1977年に日本で開催されてから、その後も毎回日本で開催されている。中国メディアの快資訊は27日、なぜバレーボールのW杯は日本で恒久開催されるようになったのかと疑問を投げかける記事を掲載した。


 記事はまず、日本のバレーボールの歴史について、1960年代から70年代にかけて非常に強く、女子バレーは「東洋の魔女」と呼ばれていたと紹介した。これは、1961年の欧州遠征で24連勝した時につけられたニックネームだ。「東洋の魔女」はその後、1964年の東京オリンピックで旧ソ連に勝利して金メダルを獲得している。

 とはいえ記事は、バレーボールW杯が毎回日本で開催されてきたことに不満があるようだ。日本で恒久開催されるようになったのは、1977年のW杯で、女子が優勝、男子が準優勝と好成績を収めたためと言われているが、記事は「金に物を言わせた」と主張。そして、日本が大金を積んで恒久開催の権利を獲得し、毎回確実にオリンピック出場できるようにしたと持論を展開した。W杯は毎回オリンピックの前年に開催され、成績上位国はオリンピックへの出場権を与えられていた。

 記事は続けて、日本は金の力で良い思いをしてきたが、ずるいやり方は長く続かないと批判している。W杯の成績上位国がオリンピックに出場できる、というシステムは廃止され、ルール変更などもあり、日本のバレーの求心力はすっかり落ちたと主張している。

 記事はどうしても日本のバレーボールをおとしめ、弱体化を印象付けたいようだが、それだけ日本を強敵だと認めているのかもしれない。中国女子は2019年のW杯で2大会連続となる優勝を果たしたが、日本女子は2021年5月にその中国をストレートで下している。中国が強く意識する日本のバレーボールは、今後さらなる活躍が期待できそうだ。
(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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