中国のポータルサイト・網易に4日、東京五輪サッカー男子準決勝で日本が強豪のスペインに惜敗したことについて「日本が負けたというのに、どうして『ざまあみろ』という気持ちになれないのか」とする記事が掲載された。
 
 記事は、3日に行われた準決勝で、開催国の日本が延長線の末スペインに1−0で敗れたと紹介。
東京五輪では体操や水球、卓球の混合ダブルスなどについて中国のネット上で一部のネットユーザーやメディアが「日本びいきのジャッジ」と騒いでいることもあり、サッカーの日本の敗戦を喜ぶネットユーザーも一部で見られたようだが、記事の作者は「日本が負けたというのに、自分は嬉しくなかった」との心境を吐露するとともに、「日本が負けたとは言え、その実力が中国とは比べ物にならないことを見せつけられた。われわれと日本のサッカーの差はますます大きなっているように思えたのだ」とその理由を説明した。
 
 そして、サッカーのスペイン代表は今大会に、欧州選手権を戦い終えばかりの主力選手を6人派遣しており「最強の布陣ではないが、その顔ぶれは決して見劣りするものではなかった」と指摘。そのスペインを大いに手こずらせたことは日本が非常に強くなっていることの裏返しであるとし、仮に同じスペインのメンバーと中国代表が戦ったとしたら「負けるのは決定事項であり、問題は何点ゴールを決められて負けるのかという話になる」と述べた。
 
 また、日本がグループリーグで4−0と大勝したフランスについては「今大会をあまり重視していないことがうかがえる顔ぶれ」だったとし、この試合から日本の真の実力を知ることは難しかったものの、スペインとの戦いでは今の日本の技術が世界の上位に入ることを十分に証明するものだったと説明。「だから自分は嬉しくないと言ったのだ。あわや世界の強豪に勝ってしまいそうな試合ができる実力を持つ日本に対して、どうしてざまあみろなどと思う気持ちが湧いてくるだろうか」としている。
 
 記事は、中国サッカーと日本サッカーの差は少なくとも20年と中国のネット上でしばしば言われているとした上で「いささかの誇張はあるが、中国サッカーが最も輝いていたのが2002年のワールドカップの時だった。それから20年経って、自分たちの絶対的な実力が退化してなかったとしても、他の国が大いに進歩したのであれば、それはやはり『退化』したことになるというのを忘れてはいけない」と評した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
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