これまで中国のネット上では、日本に関する数々の「美しい伝説」が伝えられてきた。これには、道路の清潔さやエコ意識が高いこと、ルールをよく守ること、匠の精神などが含まれるが、中国メディアの網易はこのほど、「東京五輪で日本に関する良いイメージがすっかり崩れた」と主張する記事を掲載した。
記事はまず、東京五輪で使用された「段ボールベッド」について、その大きさが「バスケ選手や重量挙げ選手には優しくない」と主張した。「そのため床で寝る選手が多かった」と主張しているが、これは中国の重量挙げ選手の1人がそのような選択をしたことを指しているようだ。このほか、エアコンのリモコン表示が日本語だったことも「エアコンを使わせないためなのか、それともうっかりなのか」と苦言を呈している。使う側の立場になった配慮がなかったと言いたいようだ。
さらに、「日本人はルールを守る」というのも「笑い話に過ぎない」と批判した。新型コロナ感染対策で卓球ではボールに息を吹きかけることや卓球台に触れることが禁止されたが、中国人選手はこのルールを守っていたのに、日本人選手は守っていなかったと指摘している。しかも、審判も日本のルール違反を「無視」していたと非難した。中国では卓球や体操など金メダルを期待されていた競技で負けたことで、今も日本人選手に対する批判が根強い。
他にも、日本は段ボールベッドが環境に優しく、メダルはリサイクル金属製だと誇っているが、「日本政府は国際社会の同意も得ずに、福島原発の処理水を海洋放出すると決定したことは忘れてはならない」と批判し、「1度の五輪で日本に対する美しい伝説は崩れさった」と主張。最後に、「日本のいわゆる匠の精神は、過ちを犯した後に頭を下げるお辞儀精神に過ぎない」と論じ、「こうした姿も日本の側面の1つなのだ」と記事を結んだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)