中国のポータルサイト・百度に10日、日本が古代より中国から学んできた文化について紹介する記事が掲載された。
記事は、1868年の明治維新以前に日本が中国を師と仰いできたというのが日中両国における一般的な考え方になっているとし、その始まりは6世紀末に仏教思想を崇拝した聖徳太子の主導による中国の国家制度、思想文化の吸収であったと紹介。
その上で、古代中国文化が日本の文化に与えた影響の例を挙げている。まずは漢字に言及し、漢字はそれまで音声のみでコミュニケーションをとっていた日本人に文字という意思疎通の手段を与え、その後日本独自の文字となる仮名文字も漢字をベースとして発明されたと紹介した。
次に、5世紀に朝鮮の使者が天皇の病を治療するために持ち込んだとされる伝統医学について触れ、「黄帝内経」、「傷寒雑病論」、「本草綱目」といった中国伝統医学のバイブル的書籍が伝わるとともに、その理論が徐々に本土化していき、江戸時代中期には独自の発展を遂げて現在の漢方医学が形成されていったとしている。
また、日本が代表する文化の一つとしてしばしば取り上げられる武士道についても、儒教や仏教の思想が深く影響していると指摘。近代の日本人学者・新渡戸稲造が、武士道を形成する最も重要な思想の根源は孔子にあるとの見解を示したと紹介する一方、忠、烈といった儒家の思想を取り入れるのみならず、これらの思想をより過激化させ、忠君愛国の極致として切腹や殉死を美徳とする考え方に発展していったと伝えた。
記事はこのほか、日本の伝統三道と称される茶道、華道、書道や、呉服、箸、畳、下駄といった日本の伝統的な事物についても、中国から伝わったものを日本人がうまくローカライズさせ、現在の形にまで発展させてきたのだと紹介している。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)











