日本に来たことのある中国人は、電車やバスなど人がたくさんいる場所でも日本が静かなことに驚くようだ。中国のQ&Aサイト・知乎にこのほど、「日本では公共の場所で騒ぐ人が少ない」と紹介し、その理由について意見を求めるスレッドが立てられた。
スレ主の中国人ネットユーザーは、日本と違って中国では、公共の場所で騒いだり喧嘩したりする人が多いことを気にしているようで、「発展途上国だからか、それとも中国人が例外なのか」と質問している。日本は静かで中国は全体的に騒がしい、ということに異論のある中国人はいないようだったが、「発展途上国」であることとの関係性に関しては意見が2つに分かれていた。
公共の場所で騒ぐ人が多いのは「発展途上国かどうかと関係ない」という意見の中国人ユーザーは、「マレーシアやインドネシア、ラオス、ベトナムなどの国も先進国ではないが、うるさく騒いだり大声で電話したりする声を聞かない」と指摘していた。しかし別の人は、「文化の違いは、社会の発展の度合いと一定の関係性がありそうだ」と論じていた。
また、日本がこれほど静かである理由については、「民度」と「環境」の2つの理由が挙げられていた。日本の昔の家は壁が薄くて狭く、昼間は玄関を開け放していたので自然と声が小さくなったとの説を紹介した人や、日本人は他人に迷惑を与えないのがマナーだからとの指摘もあった。この中国人ユーザーは、「中国では毎朝5時半から騒がしく体操する隣人や、“拍手党”の音がうるさい」と愚痴をこぼしており、逆に日本人は他人の迷惑を考えるので非常識な行動を取れないと称賛していた。中国では運動の一環として手を叩きながら歩いたりする人が多く、ユーモラスに「拍手党」と表現したようだ。
中国でも多くの人が公共の場所におけるマナーを気にしているが、「朝の5時半」から騒音を出してもクレームが出ないあたりは、理由はともあれ中国人特有のおおらかさが表れていると言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)