中国のポータルサイト・新浪に11日、日本の高齢化の深刻ぶりを象徴するようなコンビニ強盗事件が発生し、中国のネットユーザーも注目したとする記事が掲載された。
 
 記事は、千葉県のコンビニエンスストアで先日、89歳の男が強盗に入る事件が発生したと紹介。
男が刃物を持って店内に進入し現金を出すよう要求、現金8万円を奪って逃げようとしたところ、74歳の女性店員が隙をついてホウキで男を叩いたと伝えた。その様子を見た20代の男性客が加勢して女性店員とともに男を制圧、警察官に引き渡された男はそのまま逮捕されたとしている。
 
 その上で、事件の経緯は非常に単純であるものの「89歳の男が強盗に入り、74歳の女性店員が立ち向かった」という年齢に中国のネットユーザーも注目、日本の高齢化が深刻であることを感じ取るとともに「太極拳並みのスピードで戦闘が繰り広げられたんだろうな」などといったコメントが寄せられたと伝えた。
 
 そして、日本では仕事をする高齢者は決して珍しい存在ではなく、コンビニ店員やデパートのレジ係、高速道路の料金係、タクシーや観光バスの運転手などさまざまな業種で現役として働く高齢者の姿を見かけると紹介。少子高齢化に伴う労働力不足により、本来定年退職して隠居生活を送るはずの高齢者が引き続き仕事を続けており、今年の高齢者の就業率は過去最高の25.1%を記録したと伝え、「高齢者の4人に1人がなおも働いているのだ」と説明した。
 
 一方で、体の具合が悪いなどの理由で仕事ができない高齢者も多く、高齢者による犯罪率も増加していると指摘。日本の刑務所に収監されている60歳以上の高齢者の割合は20%と非常に高くなっていると紹介したほか、窃盗を繰り返して刑務所暮らしを繰り返しているという70代の女性が「1人で家にいると非常に孤独を感じる。刑務所の中なら世話をしてくれたり、話をしてくれる人がいるし、食事も出る。だから刑務所がいい」と語ったと伝えている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
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