米中関係の悪化懸念が重しとなる流れ。
もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国の金融緩和などが支えとなっている。寄り付き前に発表された実質的な政策金利となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」は、据え置き予想に反し、銀行貸出指標の1年物LPRが3.45→3.35%、住宅ローン金利指標の5年物LPRが3.95→3.85%に引き下げられた。(亜州リサーチ編集部)
銀行株が下げを主導。招商銀行(600036/SH)が2.7%安、中国農業銀行(601288/SH)が1.5%安、中国工商銀行(601398/SH)が1.2%安で引けた。
石油・石炭株も安い。中国石油天然気(601857/SH)が3.4%、中国海洋石油(600938/SH)が3.0%、陝西煤業(601225/SH)が4.5%、広匯能源(600256/SH)が3.7%ずつ下落した。原油相場の続落などを嫌気している。公益株、酒造・食品株、素材株、運輸株、不動産株なども売られた。
半面、ハイテク株は物色される。IC設計の上海貝嶺(600171/SH)が8.9%高、パワー半導体の杭州士蘭微電子(600460/SH)が6.5%高、半導体モジュール生産の嘉興斯達半導体(603290/SH)が5.1%高、スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が2.1%高で取引を終えた。米国が中国半導体業界に圧力をかける中、中国当局は支援スタンスを強めるとの思惑も広がっている。そのほか、医薬株、自動車株、軍事関連株も買われた。
外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.01ポイント(0.01%)高の231.90ポイント、深センB株指数が3.28ポイント(0.29%)安の1135.45ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)