10日の香港マーケットは、主要85銘柄で構成されるハンセン指数が前日比18.56ポイント(0.08%)安の24162.87ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が12.77ポイント(0.15%)安の8767.36ポイントと反落した。売買代金は2503億3940万香港ドル(約4兆6120億円)となっている(9日は2458億2830万香港ドル)。

 後場売りに押される展開。前場は買いが先行したものの、米中貿易協議の行方を見極めたいとのスタンスから徐々に利益確定売りが優勢となった。中国本土マーケットも後場マイナス圏に沈んでいる。ただ、売り急ぐ動きは見られず、下値も限定的。米中の閣僚級会議は9日にロンドンで開かれ、10日(日本時間午後6時開始予定)も継続される見通しだ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、電気自動車(EV)の理想汽車(2015/HK)が2.8%安、フードデリバリーの美団(3690/HK)が2.7%安、カジノの銀河娯楽集団(27/HK)が2.2%安と下げが目立った。
 セクター別では、テック株が軟調。前出の美団のほか、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が1.9%、京東集団(9618/HK)が1.6%、快手科技(1024/HK)が1.4%、小米集団(1810/HK)が1.3%ずつ下落している。ハンセン科技(テック)指数は0.8%安と他の主要指数をアンダーパフォームした。
 半面、中国の消費関連が堅調。特にキャラクターグッズの泡泡瑪特国際集団(9992/HK)が3.2%高で引け、上場来高値を再び更新した。このほか、傘下コレクターズトイブランドの分離上場が報じられた名創優品集団(9896/HK)も2.1%上昇している。

 本土マーケットは6日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.44%安の3384.82ポイントで取引を終了した。ハイテクや電子が安い。軍需産業、通信、自動車、家電なども売られた。半面、銀行が高い。交通運輸、素材、医薬、公益の一角なども買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
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