米株安が嫌気される展開。昨夜の米株市場では、追加利下げへの期待が後退する中、主要3指数がそろって続落している。トランプ関税の影響懸念も再燃。トランプ米大統領は25日、海外から輸入する医薬品に10月1日から100%の追加関税をかけると表明した。
また、中国の国慶節・中秋節連休を来週に控えて様子見ムードも高まっている。中国本土市場は1~8日まで、香港市場は1日と7日が休場となる。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、小米集団(1810/HK)が5.5%安で下落率トップ。同社は25日、最新スマートフォン「Xiaomi 17」シリーズを発表した。モルガン・スタンレーが新スマホの販売好調を見込むなど同シリーズに対する評価は高いが、足元で株価が上昇していた反動もあり、目先の利益を確定する動きが優勢となった。
セクター別では、トランプ関税を受けて医薬関連が安い。医薬品ECサイトを運営する阿里健康(241/HK)が2.8%安、京東健康(6618/HK)が2.4%安で午前の取引を終えた。
個別では、自動運転向けAIスタートアップの地平線(9660/HK)が5.8%下落。同社はこの日、第三者割当増資の実施を発表しており、割当価格(前日終値の5.8%ディスカウント)にサヤ寄せする動きとなった。ほか阿里巴巴集団HD(9988/HK)、京東集団(JDドットコム:9618/HK)がともに1.7%下げるなどテック株の軟調も目立つ。
半面、自動車が高い。中東欧5カ国への進出を発表した小鵬汽車(9868/HK)が6.4%上昇。ほか蔚来集団(9866/HK)が2.0%高、浙江零ホウ科技(9863/HK)が0.8%高、吉利汽車(175/HK)が0.3%高となった。前日に新規上場した奇瑞汽車(9973/HK)は3.1%高と続伸している。
本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.18%安の3846.33ポイントで前場の取引を終了した。電子が安い。銀行、医薬、家電なども売られた。