3日の香港マーケットは、主要88銘柄で構成されるハンセン指数が前日比146.20ポイント(0.54%)安の27140.92ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が66.04ポイント(0.68%)安の9658.34ポイントと4日ぶりに反落した。売買代金は1347億8100万香港ドル(約2兆5540億円)に縮小している(2日は2224億6790万香港ドル)。

 利益確定売りが優勢となる流れ。ハンセン指数はこのところ急ピッチに上昇し、足もとでは2021年7月以来の高値水準を回復していた。また、中国が大型連休中で、新規の買い材料に乏しいことも売りが出やすい一因となっている。中国では国慶節・中秋節の大型連休が1日にスタート。本土市場は8日まで、香港市場は7日が休場だ。
 もっとも、下値を叩くような売りはみられない。米株高値更新や、中国政策期待などが支えとなっている。米利下げサイクルの期待感が続く中、昨夜の米株市場では主要3指数がそろって史上最高値を更新した。中国では今月20~23日に、次期5カ年計画(2026~30年)について討議する20期中央委員会第4回全体会議(4中全会)が開催される予定。会議では、人工知能(AI)技術の発展なども重要な議題になるとみられている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、自動車大手の比亜迪(BYD:1211/HK)が4.0%安、ショート動画投稿アプリの快手科技(1024/HK)が3.4%安、政府系インベストメント会社の中国中信(267/HK)が2.6%安と下げが目立った。
 セクター別では、自動車が安い。
BYDのほか、小鵬汽車(9868/HK)が2.8%、理想汽車(2015/HK)が2.4%、蔚来集団(9866/HK)が2.1%ずつ下落した。
 中国不動産セクターもさえない。世茂集団HD(813/HK)が6.9%安、龍湖集団HD(960/HK)が2.4%安、中国海外発展(688/HK)と中国金茂HD(817/HK)がそろって1.3%安で引けた。
 半面、発電設備の銘柄は高い。上海電気集団(2727/HK)が14.2%、ハルビン電気(1133/HK)が7.4%、東方電気(1072/HK)が6.6%ずつ上昇した。上海電気については、ルーマニアと総出力342MWの大規模な太陽光発電プロジェクト契約を締結したことが支援材料となっている。太陽光発電関連も買われ、協キン新能源HD(451/HK)が5.8%高、陽光能源HD(757/HK)が4.4%高、信義能源HD(3868/HK)が2.3%高と値を上げた。
 半導体ファウンドリーの銘柄も物色される。中国大手の華虹半導体(1347/HK)が2.1%高、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が1.4%高と上昇し、そろって上場来高値を更新した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
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