前日の軟調地合いを継ぐ流れ。中国の景気不安が投資家心理の重しとなっている。前日までに公表された中国の月次経済統計では、11月の小売売上高や鉱工業生産が予想を下回り、1~11月の固定資産投資や不動産投資は予想以上に減少率が拡大した。また、11月の金融統計では、人民元建て新規融資額などが市場予想を下回っている。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国の政策に対する期待感が支えだ。市場関係者の間では、当局が2026年に景気刺激策を前倒しで実施し、財政支援を強化する可能性が高いとの見方が浮上している。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、非鉄・レアアースや産金の下げが目立つ。中国アルミ(601600/SH)が2.5%安、洛陽モリブデン(603993/SH)が2.4%安、広晟有色金属(600259/SH)が4.9%安、中国北方稀土(600111/SH)が1.9%安、中金黄金(600489/SH)が5.5%安、紫金鉱業集団(601899/SH)が3.5%安で引けた。
電力設備関連株も安い。特変電工(600089/SH)が5.4%、東方電気(600875/SH)が4.5%、中国核工業建設(601611/SH)が3.9%、中国西電電気(601179/SH)と臥竜電気駆動集団(600580/SH)がそろって3.8%、保定天威保変電気(600550/SH)が3.1%ずつ下落した。
ハイテク株もさえない。
半面、自動車株の一角は物色される。北汽藍谷新能源科技(600733/SH)が10.0%(ストップ)高、重慶長安汽車(000625/SZ)が4.4%高。自動運転レベル3(L3:一定条件下でシステムが運転操作を担う)機能を搭載したコネクテッドカー製品に関し、北汽藍谷のグループ会社と重慶長安に中国当局が第一陣の公道走行試験許可を与えたことを材料視している。そのほか、空運株やエネルギー株の一角も買われた。
外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.83ポイント(0.74%)安の246.80ポイント、深センB株指数が1.93ポイント(0.15%)安の1264.21ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)











