21日前場の香港マーケットは、主要88銘柄で構成されるハンセン指数が前日比39.73ポイント(0.15%)安の26447.78ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が24.10ポイント(0.26%)安の9070.66ポイントと小幅ながら5日続落した。売買代金は1276億5330万香港ドルとなっている(20日前場は1298億4460万香港ドル)。

 前日までの軟調地合いを継ぐ流れ。米欧の政治対立が貿易戦争に発展すると警戒されている。デンマーク領グリーンランドの支配権を巡り、米国と欧州が対立。トランプ米大統領が先週、グリーンランドを取得するまで欧州8カ国に追加関税を課すと表明する一方、欧州連合(EU)は報復措置を検討していると伝わった。世界経済に影響が及ぶと危惧されている。昨夜の米市場はトリプル安(株、国債、通貨)。香港にも株売りが波及した。
 ただ、下値は限定的。中国経済対策の期待感が支えだ。財政部など関係部局は20日、内需拡大を支援するため、消費者やサービス企業、設備更新が必要な企業に対する利子補給を2026年末まで延長するほか、小規模・零細民営企業への利子補給も最長2年間実施することを明らかにした。ハンセン指数などもプラス圏に浮上する場面もみられている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(2020/HK)が5.8%安、中国スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が4.0%安、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が3.6%安と下げが目立った。
安踏については、主力ブランドの販売伸び悩みが不安視される。「安踏(ANTA)」ブランド製品の小売売上高が2025年に前年比で1ケタ台前半のプラス成長にとどまり、第4四半期(10~12月)ベースでは、前年同期比で1ケタ台前半のマイナス成長だった。
 セクター別では、スマートドライブ関連が安い。自動運転の小馬智行(ポニーAI:2026/HK)が4.5%、文遠知行(800/HK)が3.9%、知行汽車科技(蘇州)(1274/HK)が2.4%、ライダー(LiDAR)の図達通(2665/HK)が12.1%ずつ下落した。
 半面、半導体セクターは高い。兆易創新科技集団(3986/HK)が12.0%、華虹半導体(1347/HK)が4.7%、ASMPT(522/HK)が4.0%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.2%ずつ上昇した。ASMPTは21日、表面実装(SMT)ソリューション部門の戦略的発展に向けた再編を検討していると発表。成長が加速する半導体ソリューション部門への経営資源集中が期待された。
 他の個別株動向では、取引再開したテレビメーカー中国大手の創維集団(スカイワース・グループ:751/HK)が37.6%高の7.13香港ドル。自社株買いを通じた上場廃止計画が材料視された。既存株主は1株当たり4.03香港ドルの現金か、または子会社で香港上場を計画する創維光伏の新株1株との交換を選択できる。
 ほか、同業のTCL電子HD(1070/HK)が17.1%高。
ソニーグループ(6758/東証プライム)のホームエンタテインメント事業を統合する合弁会社の設立が支援材料だ。出資比率はTCLが51%、ソニーが49%となる予定で、ソニーのテレビ事業を承継する。
 本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.16%高の4120.10ポイントで前場の取引を終了した。ハイテクが高い。産金・非鉄、軍需産業、医薬、自動車なども買われた。半面、金融は安い。不動産、運輸、公益、食品飲料も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
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