21日の香港マーケットは、主要88銘柄で構成されるハンセン指数が前日比97.55ポイント(0.37%)高の26585.06ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が28.19ポイント(0.31%)高の9122.95ポイントと5日ぶりに反発した。売買代金は2504億5140万香港ドル(約5兆766億円)にやや拡大している(20日は2377億6580万香港ドル)。

 中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。財政部など関係部局は20日、内需拡大を支援するため、消費者やサービス企業、設備更新が必要な企業に対する利子補給を2026年末まで延長するほか、小規模・零細民営企業への利子補給も最長2年間実施することを明らかにしている。また、テクノロジー・イノベーションなど特定の分野に向けた金融政策ツール(結構性貨幣政策工具)の金利が19日付で0.25%引き下げられた。当局が人工知能(AI)産業などの支援に注力していることも改めて材料視されている。米欧の政治対立が貿易戦争に発展するとの警戒感などで、指数は安く推移していたが、引けにかけてプラス圏に浮上した。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.7%高、ショート動画投稿アプリの快手科技(1024/HK)が3.6%高、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が3.5%高と上げが目立った。快手に関しては、複数メディアが25年売上高の上振れ見通しを報じたことも好感されている。SMICや快手の上昇が寄与し、ハンセン科技(テック)指数は1.1%高と他の主要指数をアウトパフォームした。
 セクター別では、半導体セクターが高い。SMICのほか、蘇州納芯微電子(2676/HK)が7.1%、兆易創新科技集団(3986/HK)が6.1%、華虹半導体(1347/HK)が5.2%ずつ上昇した。
 ロボット関連の銘柄群も急伸。上海微創医療機器人集団(2252/HK)が17.3%高、深セン市精鋒医療科技(2675/HK)が11.3%高、深セン市越疆科技(2432/HK)が9.4%高、深セン市優必選科技(9880/HK)が4.0%高で取引を終えた。
優必選など人型ロボットメーカーについては、工業情報化部の幹部が21日の記者会見で、人型ロボの開発に向けた取り組みを加速させると述べたことも材料視されている。
 他の個別株動向では、取引再開したテレビメーカー中国大手の創維集団(スカイワース・グループ:751/HK)が37.5%高の7.12香港ドル。自社株買いを通じた上場廃止計画が材料視された。既存株主は1株当たり4.03香港ドルの現金か、または子会社で香港上場を計画する創維光伏の新株1株との交換を選択できる。
 ほか、同業のTCL電子HD(1070/HK)が14.8%高。ソニーグループ(6758/東証プライム)のホームエンタテインメント事業を統合する合弁会社の設立が支援材料だ。出資比率はTCLが51%、ソニーが49%となる予定で、ソニーのテレビ事業を承継する。
 半面、中国の銀行セクターはさえない。中信銀行(998/HK)が2.4%、中国農業銀行(1288/HK)が1.8%、中国工商銀行(1398/HK)が1.6%、中国建設銀行(939/HK)が1.2%ずつ下落した。
 本土マーケットは小反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.08%高の4116.94ポイントで取引を終了した。ハイテクが高い。
産金・非鉄、不動産、自動車、軍需産業なども買われた。半面、金融は安い。メディア関連、食品飲料、運輸、公益、医薬も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
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