20日付新華社電によると、ギネス世界記録(ギネスブック)は身長236センチメートルの鮑喜順さんを、あらためて身長世界一に認定した。なお、バスケットボールの姚明(ヤオ・ミン)選手の身長は223-229センチメートルとされている。


 鮑喜順さんは1951年11月30日(旧暦同年11月2日)、内モンゴル自治区のオラーン・ハダー(赤峰)市内のオンニュート・ホショー(瓮牛特旗)で生まれた。

 家系はチンギス・ハンの血を引くボルチギン氏族という。中国ではモンゴル族が中国語名を名乗ることがあるが、ボルチギン氏の場合、包(バオ)、鮑(バオ)など、原語の冒頭部分の発音に近い漢字を使うことが一般的。

 鮑さんの身長は236センチメートル。2005年にギネスブックに「身長世界一」と認められたが、2006年になり、ウクライナのレオニード・スタドニクさんの身長が257センチメートルとする医師の証明書をもとに、スタドニクさんを身長世界一と認定した。

 その後、ギネスブック側は身長世界一の認定ルールを変更。24時間以内に起立した場合、寝た場合など計6回の計測を行うことなどを定めた。

 鮑さんは新ルールでの測定に応じたが、スタドニクさんは拒絶したので、ギネスブックは鮑さんをあらためて「身長世界一」と認定した。

 15歳ぐらいまでは普通の身長だったが、その後急速に伸びだした。兄弟姉妹は計5人だが、いずれも普通の身長。ただし父親は1メートル80センチメートルの長身。

 20代の時、関節炎の治療のため遼寧省瀋陽市を訪れた。
その時、軍所属のバスケットボールのコーチに目をかけられて入隊。競技を学べば治療費などもすべて軍が出す条件だったが、足の状態が治らなかったため、2年後に除隊して故郷の草原に戻った。

 それからの30年間、鮑さんは人目につくことを嫌って草原で暮らしていたが、2004年に赤峰市の市街地にあるレストランから接客係のアルバイトをするよう請われた。家族は反対したが、鮑さん自身が、「外の世界も見たくなった」と応じた。

 10日間の仕事だったが、大男が素朴な微笑みを浮かべて客をもてなすので好評だったという。その後、鮑さんは時々姿を見せるようになり、内モンゴル医学院第一付属病院の医学的検査にも協力した。

 ギネスブックに認定したのは、鮑さんの話題を扱った新聞記者の発案。2005年1月に医者4人が測定し、身長を236.1センチメートルと認定した。

 2007年7月に結婚したことも話題になった。相手は1979年生まれの夏淑娟さん。夏さんは鮑さんと同郷だが漢族で、身長は168センチメートル。

 写真は2007年7月に河南省鄭州市を訪れた鮑さん。
(編集担当:如月隼人)

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