「霊が見える」などと精神疾患患者のように振る舞い兵役を逃れようとしたとして、ソウル中央地裁は28日、ヒップポップ歌手のキム・ウジュに兵役忌避容疑で懲役1年の判決を言い渡した。複数の韓国メディアが報じた。


 キムは2004年の身体検査で、兵役入隊の対象者に認定されたが、大学在学や大学院への編入などを理由に入隊時期を繰り返し延期した。その後、回避する理由がなくなると、精神疾患の治療を始め、患者のふりをしていたという。

 2012年3月から14年5月に精神科に42回訪れ、「8年前から霊が見えるようになった。霊に驚いた拍子に倒れ、救急室に運ばれた」などと嘘の症状を訴えた。医師から精神疾患の診断書を受け取ったキムは、14年10月に現役兵ではなく、公的機関で社会サービスを行う公益勤務要員に認定された。

 しかし、何者かが兵務庁に通報したことから、キムが訴えていた症状がウソであることが発覚。検察は捜査した後に起訴した。

 懲役1年を言い渡した裁判長は、「兵役義務を回避したり免除を目的にうそをついた」と指摘した。裁判所側は「兵役忌避の行為が1度だけではなく、長期間に渡って計画的に行われており悪質」とし、「国防の義務という憲法と兵役法を考慮し、厳罰が求められる」と伝えた。

 韓国では男性芸能人による兵役逃れ騒動が度々起きている。90年代に人気を博した歌手のユ・スンジュンは、入隊直前に米国の市民権を獲得して兵役を逃れた。歌手のMCモンは、正常な歯を意図的に抜歯して兵役を逃れようとしたとして裁判沙汰になり、兵役免除になったものの国民からひんしゅくを買った。


 俳優のソン・スンホン、チャン・ヒョク、ハン・ジェソクは兵役逃れで摘発され、その後入隊した。兵役を逃れるために行った手段は、尿検査の不正や、コーヒーの粉を飲んで血圧を上げるなどさまざまだという。

 韓国メディアは、兵役は国民の義務であり、政治家や芸能人も例外ではないと指摘。「大衆からの支持や愛を特権だと思うな」と厳しく伝えた。(編集担当:新川悠)(イメージ写真提供:(C)Micha Klootwijk/123RF.COM)


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