中国の大手ポータルサイト新浪網は10日、中国が開発中の「095型(09V型とも)原子力潜水艦(攻撃型原潜)」について、国外の専門家による「大いに進歩したが、北大西洋条約機構(NATO)と比較すれば、30年前の技術レベル」とする論評を紹介した。同論評に対して、微博(ウェイボー、中国版ツイッター)では、「それじゃ今後は、“中国脅威論”などを掲げるなよ」などの書き込みが見られる。


 記事は、米国防総省も095型原潜について、静粛性や搭載兵器の面で「画期的な進歩がある」との見方をしていると紹介。さらに、同原潜については艦橋を含む「シミュレーター」も作られているとして、作戦行動時や緊急事態対応での練度が向上するとの見方を示した。

 これまでに出てきた情報によれば、095型原潜は093G型原潜が進化したタイプであり、米国など北大西洋条約機構(NATO)の1980年代の原潜、つまり西側と比べれば30年ほど遅れた技術によるものという。

 記事は具体例として、095型原潜を米国のロサンゼルス級原潜1番艦「ロサンゼルス」(SSN-688。1976年就役)や旧ソ連のシエラ2型(1990年就役)に匹敵するレベルと主張。中国の「海面下の作戦能力は大きく飛躍した」と評した。

 同記事に対し、微博にはさまざまな意見が寄せられた。「いいね」が多い意見としては「われわれは30年も遅れているのか。それじゃ今後は、中国脅威論などを掲げるなよ」、「30年も落ちこぼれているんだろ。それじゃなぜ毎日、中国脅威論を吠えまくるんだよ」と、日本や米国における論調を矛盾に反発する主張がある。

 上記記事は、外交や軍事を扱う英字ネットマガジンの「The Diplomat」の記事を引用した。同誌は日本で活躍する外国人ジャーナリストが創刊したものだが、記事が「日本メディア」と紹介したため、微博では日本に対する反発の声も多い。
「いいね」を比較的多く集めたものとして「われわれは自分で作るんだよ。あんたらにあるかい? “米国パパ”の手を離れたら、飛行機も飛ばせないんじゃないかい。手に入らないブドウは酸っぱいってか?」などの投稿がある。

 「酸っぱいブドウ」はイソップ寓話にある論法。日本人を「原潜を作れない。だから中国の原潜を悪く言う」と皮肉った。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:CNSPHOTO。原潜事故を想定した演習。2013年10月撮影)


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