中国メディア・広州日報は23日、日本のひな祭りを紹介する記事を掲載した。現在の中国で「女性の祭典」といえば、3月8日の「国際婦人デー」を指す。女性を尊重し労わる日とされているが、そこには伝統的な儀式などは存在しない。翻って、日本で3月3日に行われる「女の子の祭り」見た目に美しいだけではなく、この時期ならではの食べ物も多いのである、と記事は説明している。
記事は、日本国内において盛大にひな祭りが祝われる一例として、千葉県勝浦市で開かれる「かつうらビッグひなまつり」を紹介。神社の前に設置された60段のひな壇に1500体あまりのひな人形が飾られるほか、周囲の店舗なども計3万体あまりの人形を飾りつけることで、非常に壮観かつ色濃い祭日のムードが漂うとした。
さらに、ひな祭りならではの食べ物も多く存在するとしたうえで、女性による一途な愛を示すというハマグリを食べる風習があること、「桃の節句」を意識したひな祭りケーキが登場すること、そしてちらし寿司や手巻き寿司などと言ったお祝い料理が食べられることなどを併せて紹介した。
急速に進んだ近代化のなかで、伝統文化の価値を見つめなおしている中国。しばしば日本の伝統文化を守る姿勢が「学習」の対象とされているようだが、伝統文化を守るには子ども世代にその良さ、大切さを、体験や経験として感じさせることが大事なのかもしれない。そういった意味で、ひな祭りにしろ、5月の端午の節句にしろ大きな役割を担っているのである。
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