河川敷や橋の下、公園の奥まった場所、そして地下街で見掛かることが多い、ホームレスと呼ばれる路上生活者。4日、24時間通行可能だった大阪の天王寺公園内の夜間通路を封鎖し、それまで「居住」していたホームレスたちが締め出されるという事例が起きるなど、社会と彼らとの間でしばしば問題が発生する。


 ダンボールやビニールシートの「わが家」を持つホームレスの多くは、他人に頼ることなく自ら生計を立てている。それが、中国人にとってはいささか奇妙に思えるようだ。中国メディア・今日頭条は8日、「どうして日本にはホームレスがいっぱいいるのに、物乞いはいないのか」とする記事を掲載した。記事は、日本の街角ではある「特殊な種族」を見ることができるとし、それが素朴な身なりにボロの自転車で街を行き、橋の下や公園で隠れるように暮らすホームレスたちであると紹介。また、彼らの多くが、生活保護など行政からの支援をあえて断り、しかも他人から食べ物やお金を恵んでもらう事も嫌う性質を持っているとした。

 そして、資源を拾い集ることなどによって得られるわずかな収入だけを頼りに、流浪の生活を送る彼らは「自分の力で食べていくことが、人としての尊厳である」と認識していると説明。彼らの中にはもともと会社員だったものの不景気で職を失った者、戻れる家がない者、そして戻れる場所があるのに自ら戻らないことを選択している者がいると伝えている。

 もちろん、生活に困窮して路上生活を余儀なくされている人も多くいるだろう。しかし同時に、自ら望んでホームレスをやっている人もいる。世知辛い社会に耐えかねて、という人もいるはずだ。そのあたり、中国国内でしばしば見かける物乞いの人びととは大きく異なる。「他人に頼ることなく、他人に面倒をかけることなくひっそりと生きていきたい」という「哲学」には、少なからぬ中国人が「いかにも他人に迷惑をかけることを嫌う日本人らしい」と思うかもしれない。
(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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