礼儀正しく親切なことで知られる日本人。しかし、中国人がどうしても理解できないのは、そんな日本人がお年寄りに「電車の席を譲らない」ことだという。
中国では公共の乗り物でお年寄りに席を譲るのは当然と考えられており、高齢者が乗車してくると何人もの若者がすぐに席を立つのは普通のことである。では、日本人が席を譲らないのはどうしてだろうか。

 中国メディアの捜狐は15日、「敬老の精神のある日本人が席を譲らないのはなぜ?」と題する記事を掲載し、この矛盾について分析した。

 この記事の中国人筆者は、日本に来たばかりの頃は不思議で仕方がなかったそうだが、今では「日本で席を譲るのは難しい」ことが分かったという。その理由は、中国にはない日本人の3つの考え方にあるという。その1つが、高齢者の多くが「年寄りに見られたくないこと」だ。そのため、席を譲られるとショックを受けると伝えた。

 もう1つの理由は、日本人は一般的に「他人に迷惑をかけたくない」と思っていることだ。他人に面倒をかけることが心苦しく、大変でも立っていたほうが気持ちは楽ということのようだ。最後は、日本人は意志が強く、「人の世話になりたくない」と思っていることも大きな理由だとした。

 筆者は結論として、日本では席を譲るのは難しく、「心を読む技術」が必要なため、慎重にならなければいけないと伝えた。中国では、お年寄りを見たら椅子から飛び降りて手を引き熱心に座らせようとするのが模範生であるが、日本でそれをしたら「相手を絶望させる」と注意を促した。


 中国では、若者が席を譲らないと暴力まで振るって怒る高齢者のことが時折ニュースになっており、これはこれで問題だ。席を譲られることを嫌がる日本の高齢者は、それだけ気持ちも若いということだろう。いずれにしても、日本も中国も若者の高齢者に対する接し方は難しいとも言えるかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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