近年、外国人旅行者の増加とともに公共トイレの清掃員の頭を悩ませているのが、トイレ文化の違いだ。中国では、使用済みの紙を流さずにくず入れに入れるのが習慣であるため、訪日の際にもそうしてしまう中国人が多い。


 中国メディアの今日頭条は8日、「なぜ日本人は使用したトイレットペーパーを紙くず入れには捨てないのか」について分析する記事を掲載した。衛生面の知識があり、「病原菌を10倍なくせる」ことを知っているからだという。

 記事は、この問題において中国は日本と「真逆」であると指摘。日本を訪れた中国人旅行客が使用済みの紙を流さないため、日本のトイレの清掃員は頭を悩ませており、最近では多くのトイレで使用済みの紙を便器に流すようにとの注意書きを目にするようになったと紹介。そのうえで、衛生面からいうと日本人のように「便器に流すのが正解」だと断言。中国では、現代人としての品位にこだわり、家の内装も凝っている人が多いが、衛生面はおろそかになっていると苦言を呈した。これは、品位の問題というよりも、衛生に関する知識の問題だという。使用済みの紙をくず入れに捨てることは非常に不衛生だと指摘している。

 例えば、大腸菌は増殖速度が非常に速いうえ、感染力が強いために、使用済みの紙を流さずにくず入れに捨てると、非常に不衛生であると指摘した。条件が整えば20分で増殖しはじめるという。

 そのうえ、今のトイレットペーパーは水溶性であることや、水道管が昔よりも太くなっているので、トイレ詰まりの心配は必要ないと指摘。したがって使用済みの紙は便器へ流すのが衛生面からしても正しいのだと論じた。


 衛生面についていえば、トイレの使用済みの紙の問題のみならず、どこでも子どもに大小便をさせることや、ごみのポイ捨て、痰吐きなどが普通に見られる中国では、正しい知識が普及していないように思える。中国では街のいたるところで「社会主義核心価値観」の標語を見かけるが、そうした価値観だけでなく、基本的な衛生面の知識も普及させたほうが良いのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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