計画によると、海南島を北部、南部、東部、西部、中部の5大エリアに分けて、それぞれに特徴のある経済圏として育成する。習近平・国家主席の肝いりで島全体を自由貿易試験区(FTZ)に指定する計画であり、各エリアの開発には世界各地からの投資を呼び込んで対外開放を掲げる新しい中国を象徴する地域にする。
北部の海澄文(海口、澄邁、文昌)エリアは一体型の総合経済圏。観光、現代金融、航空・宇宙、情報技術、デジタル開発、現代物流、低酸素化、教育科学、文化・体育、医薬の拠点として、国際オフシェア・イノベーション創業モデル区に指定する。北端に位置する省都の海口は、現在は省GDP(4462.54億人民元、約7.67兆円)の31%を占めている。島の中心として一段の飛躍をめざす。
南部の大三亜(三亜、陵水、楽東、保亭)エリアは、旅行・観光経済圏。南国リゾートとしてイメージされる海南島の象徴。競馬やカジノの解禁も視野に入れて観光産業の隆盛をめざす。
この南北経済圏を除く地域は、これまでの成長から置き去られた地域だったが、今回の計画では、島の中心部を3つのエリアに区分して開発計画を立案し、国外からの投資も促す。
東部は瓊海・博鰲エリアを中心地に指定。観光・旅行、展覧・展示会、医療・健康の各産業を担う。
【関連記事】
【コラム】中国をこれからも発展させたい
新幹線の実績と歴史はすごい「確かに中国高速鉄道は足元にも及ばないが・・・」
絵に描いた餅か? 海南島全島の自由貿易港化で「中国のドバイ」めざす
北に行けば騙され、南の島ではぼったくり・・・だから中国人は中国旅行ではなく日本旅行を選ぶ
【コラム】中国のハワイ海南島あれこれ