ダウンロード数600万という日本最大のタクシーアプリを展開するJapanTaxiは、 台湾のTaxiGoが展開する台湾のタクシー配車サービスとの連携を12月20日から開始した。この連携により、台湾のユーザーは訪日時、日頃から使い慣れた「TaxiGo」の操作だけで、「JapanTaxi」アプリに加盟するタクシーを呼ぶことができるようになる。
訪日外客数2位の韓国の「カカオTタクシー」に続き、訪日外客数3位の台湾において多く利用される「TaxiGo」と海外連携を行い、日本のタクシーのグローバル対応を進めている。

 「TaxiGo」はチャットボットを活用したサービスで、「LINE」と「Facebook Messenger」から、タクシーを呼ぶことができる新感覚のタクシー配車サービス。台湾の台北・新北・高雄・台中・台南の都市をカバーする6000台のタクシー車両と連携している。

 2017年7月にスタートした「TaxiGo」は、開始1年で100万人以上のユーザーに利用され、20代、30代の女性を中心に、毎月ユーザー数10%増の成長を続けている。この度の「JapanTaxi」アプリとの連携は「TaxiGo」では初の外部連携となり、まずは、台湾ユーザーが日本で「LINE」から「TaxiGo」を使用してタクシーを呼ぶことが可能となる。

 開始を記念し、「TaxiGo」は2019年3月までローミング利用料無料キャンペーンを行い、「TaxiGo」ユーザーの利用喚起を図る。今後、2019年夏には日本のユーザーが台湾でも「JapanTaxi」アプリからタクシーを呼ぶことができるよう、両社の連携を進めていく予定だという。

 なお、「カカオTタクシー」と「JapanTaxi」の連携は、12月6日からスタートしている。提携によって「カカオTタクシー」の利用者2000万人が、「カカオTタクシー」を使って日本のタクシーの配車が手配できるようになっている。「カカオT」では、同時に「ここで止めてください」のようなタクシーの乗り降りに必要なコミュニケーションをサポートする翻訳機能を搭載した。日本の「JapanTaxi」ユーザーが韓国で利用できるようなサービスは、2019年夏をメドに提供する計画。

 一方、訪日観光客が最も多い中国(2018年1月~11月で778万人、韓国は686万人、台湾は442万人)のタクシー配車アプリ「滴滴出行」は、ソフトバンクと組んで独自に日本市場開拓を進めている。
「滴滴出行」のユーザーは、中国を中心に5億5000万人とされ、グローバル展開を加速させている。

 日本では、ライドシェアは「白タク」(不法なタクシー営業)と同等とみなされ違法とされている。「滴滴出行」や米国の「ウーバー」が日本で自由に発展できない規制となっている。「JapanTaxi」の提携戦略は、日本の規制の枠内で行われているサービスだ。旅行者の利便性を高めるという利点が、どこまで支持につながるか注目される。(写真は、「JapanTaxi」と「TaxiGo」のロゴ。提供:JapanTaxi)


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