中国メディア・東方網は18日、日本出身のノーベル賞受賞者が、中国を含む東アジアにおける現在に教育体制に疑問を呈したとする記事を掲載した。

 記事は、2014年に青色LEDの研究でノーベル物理学賞を受賞した中村修二氏が、日本の特許制度や東アジア各国の教育体系を批判したと紹介。
日本、中国、韓国で行われている、試験対策を中心とした教育制度により、子どもたちは有名な大学に入ることを勉学の目標にしてしまっており、貴重な時間が浪費され、才能の開花が阻害されてしまっているとの考えを示したと伝えている。

 また、復習を中心とした学習方法にも大きな問題があるとし、既得の知識に触れる時間が新たな知識を学ぶ時間よりも多くなってしまうことで、子供たちが本来用いるべき思考や創造の時間が奪われ、思考能力の著しい低下を招いているという中村氏の主張を紹介した。

 そのうえで「中国の多くの保護者は、入試教育に縛られており、子どもたちを復習クラスや宿題漬けにさせているが、実は可能性に満ちた少年期の時間と天性の好奇心という子どもたちの持つ資源を浪費させてしまっているのだ」とした。

 さらに、このような自国内の状況から脱するためにわが子を欧米に留学させる保護者も少なくないが、ひとたび帰国してしまえば結局受験教育をベースとする体質に束縛されてしまううえ、多くの既得権益層の存在によりこのような体質を変えるのはとても難しいと指摘。中国では今多くの保護者が大学入試の加点制度廃止を求め、複数の大学で加点を取りやめようとしているものの、加点によって利益を得る人たちの阻害によってなかなか進まない状況であると伝えている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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