近年の経済発展によって、多くの中国人にとって海外旅行は身近なものとなった。実際に年に数回も海外旅行を楽しんでいる人は少なくない。
日本は中国から近いこともあって、人気の渡航先となっているが、中国人が旅行で訪日するには必ず査証(ビザ)を取得する必要がある。

 最も簡単に取得できるのは団体旅行ビザであり、そのほかにも数次ビザや個人旅行ビザなどが存在するが、ビザ取得のためには一定のハードルが設けられている。中国メディアの捜狐は18日、日本への旅行に必要となるビザ取得の条件を紹介する記事を掲載し、「個人旅行で訪日するには10万元(約150万円)以上の年収が必要だ」と伝えた。

 記事は、中国人に対してビザの免除やアライバルビザでの入国を許可している国は増加しているが、日本を旅行で訪れる場合にはビザの取得が必ず必要であると紹介。そして、その条件は非常に厳しいものであると論じ、2種類のビザを紹介した。

 1つ目は、最も簡単に取得できる「一次有効ビザ」を紹介した。これには団体旅行ビザや個人旅行ビザが含まれ、取得後3カ月有効だが、1度きりの入国しか認められないと紹介。さらには、個人ビザの場合は10万元以上の年収証明や5万元(約75万円)の預金証明、または自分名義の不動産や車を所有していることの証明などを用意しなければならないと伝えた。年収証明は実際には6万元ほどあれば問題ないとも言われているが、いずれにしても中国人の平均年収を上回る経済力が必要になるのは間違いない。

 2つ目のビザは、「マルチビザ」とも呼ばれる数次ビザだ。これにも複数の種類があるが、条件は「一次有効ビザ」より厳しく、パスポートの発行地が上海、浙江省、江蘇省、安微省と江西省であることが求められたり、25万元(約377万円)相当の財産証明が必要となったりすると紹介。有効期間が長いマルチビザであれば、さらに条件は厳しくなると紹介した。


 日本人が中国を訪れる場合には2週間以内の滞在であればビザは必要ない。そのため中国人のなかには「待遇が違いすぎて、不公平だ」と感じる人も少なくないようだ。だが、ビザの取得に高い要求があるにもかかわらず、多くの中国人が日本を訪れているのは、それだけ日本に魅力があるためなのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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