「新型親不孝」とは、簡単に言えば「孫の世話や家事を親に押し付けて家族を顧みず、仕事や自分のことにかまけている若者」と言う意味のようだ。
特に、90年代以降に生まれた若者は受験戦争のさなかで、子供時代には宿題ばかり、結婚しても夫婦ともに家事などは一切したこともない若者は少なくない。また、子供が生まれても夫婦共働きで、掃除洗濯、家事一切を親にまかせっきりにしている家庭は多い。
もちろん、多くのお年寄りが子供が仕事のある日は孫の世話役を買ってでてはいるものの、親たちにしてみると、苦労して手伝っている割に子供たちが「自分は仕事があるから家のことは親がやるのがあたりまえ」という態度で、感謝もせず、その割には親に文句ばかりを言う、と感じるようだ。そうした状況をため息交じりに「親不孝・・・」とつぶやいたものの、この状況は親世代が感じる「親不孝」とはいくらか異なるため、「新型親不孝」という言葉が生まれたようだ。
ネットでもこの新型親不孝について各世代から様々な声が上がっている。若者の世代からは「親が孫の世話を見るのは当たり前。これが自然の摂理だ」、とのコメントがあった。さらに、親の世代からは「新型親不孝の若者が多すぎる。結婚して独立して家庭を持ったら親に依存せずに自分で家庭を切り盛りすべきだ」、との意見も見られた。
親と子供が疎遠で行き来がないよりは、子供を気軽に親に預けられる環境は良い部分もあるものの、体力的に落ちているお年寄りにとって、孫の世話を負担に感じている場合も多い。「目に入れても痛くない」孫でも、体力的限界を超えれば「親不孝」という言葉が飛び出してもおかしくないのかもしれない。(編集担当:時田瑞樹)(イメージ写真提供:123RF)
【関連記事】
外国人が日本で不思議に思う10のこと
日本ではなぜ電線の地中化が進んでいないのか? その理由から見える日本の慎重な都市計画
中国人はなぜこれほど日本旅行が好きなのか? 6つの理由
日本の食に対するこだわりから学ぶべき! たとえ食品ロスが多くても・・・
副業は当たり前? 趣味を生かして収入に結び付ける若者たち