アインシュタイン氏は1922年末に約1カ月半にわたって日本を訪れている。妻とともに日本、パレスチナ、スペインを船で旅したという。そこで日本を絶賛ともいえるほど高く評価し、「日本人はおごらず、正統派で魅力的だ」と語ったという。
一方、中国人に対するアインシュタイン氏の評価は、勤勉さや楽観的といったポジティブなものもあったが、ほとんどは辛口で、「貧しく、これから待ち受ける運命の恐ろしさを理解しない愚鈍さがある」と酷評したという。
中国人からすると怒り心頭の評価だが、記事は「腹を立てる必要」も「話をうのみにする必要」もないと主張。アインシュタイン氏が日本を高く評価したのは、日本から多額の謝礼をもらい、VIP待遇を受けたからだと主張した。
記事は、アインシュタイン氏は上海に数日滞在したが、当時の上海は混乱していてそれどころではなく、庶民の多くはアインシュタイン氏の偉大さをよく知らず、盛大な歓迎も受けなかったため心証を悪くしたのではないかと推測している。記事は結論として、アインシュタイン氏は偉大な科学者ではあったが「聖人」ではなく、発言すべてを真に受ける必要はない、と腹を立てる中国人をなだめて締めくくっている。
記事は、アインシュタイン氏による酷評を「人種差別」なので気にする必要はないとしているが、当の中国人は意外と「正しい評価」と受け止めているようだ。記事に対して「当時の中国を良く言う人はいないはずだ」、「事実なので恨むことはない」など、ユーザー自身も当時の中国が「貧しくて愚鈍」だったことを認めている。同時に「重要なのは言われた側が反省すること」と、これからが重要だという意見もあった。
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