中国メディア・今日頭条は14日、「日本ではほとんど知られていない日本産の特撮作品が中国で高い人気を得たのはなぜか」とする記事を掲載した。紹介されたのは「恐竜戦隊コセイドン」だ。


 記事は、日本にはアニメとは別に「特撮もの」という映像作品が1つのジャンルとして確立されており、「ウルトラマン」、「スーパー戦隊」、「仮面ライダー」が3大特撮作品と言われ子どもたちの人気を博しているとする一方、中国ではウルトラマン以外あまり知られていないと紹介。「なぜなら中国人の心の中には『恐竜戦隊コセイドン』があるからだ」と伝えた。

 そのうえで、中国では「恐竜特急克塞号」というタイトルで1989年に放送開始された「恐竜戦隊コセイドン」のストーリーについて、2001年に日本が超低温の災害に見舞われ、スーパーコンピューターの解析で7千万年前の白亜紀に原因があることが判明、派遣されたタイムマシーン・コセイドン号の隊員たちが恐竜の時代に降り立ち、地球制服を目論むゴドメス星人と戦闘を繰り広げるという内容だったと紹介している。

 そして、当時はSF系の映像作品がほとんどなかったため、子どもたちはコセイドン号の隊員たちの活躍にすっかり夢中になり、当時発売された「コセイドン帽子」がヒーローになりたいという子どもたちの夢を叶えるアイテムになったとした。

 記事は、同作品が中国で大人気となった一方で日本では知名度が低い理由として、日本では66年にウルトラマンが、71年に仮面ライダーが放送開始したほか、この時期にありとあらゆる戦隊もの、特撮ものの作品が制作されており、78年に放送開始した「コセイドン」は先行作品と比べて内容的に革新的な部分がなく、すでに日本の視聴者は新鮮味を感じられなくなっていたことを挙げた。

 一方、中国で「ウルトラマン」が放送されたのは「コセイドン」から4年遅れた93年だったと紹介。この「逆転現象」により、中国では「コセイドン」のほうがより強いインパクトを与える結果になったと分析している。

 特撮ものといえば「ウルトラマン」より「コセイドン」、高倉健の映画といえば「網走番外地」や「昭和残侠伝」ではなく「追捕」(君よ憤怒の河を渉れ)、スポ根ドラマといえば「サインはV」ではなく「燃えろアタック」。日本の往年の「代表作品」に対する日本人のイメージと中国人のイメージには、興味深い「ずれ」がある。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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