日本は輸入農作物に対して厳しい基準を持っている。そのため、日本に輸出しようとする外国の農産物にとってはハードルが高いが、日本ではある企業が中国で100ヘクタールの耕地を20年契約で借り農業分野に進出するという試みを実施した。
しかし結局10年で撤退することになったのだが、中国メディアの今日頭条は15日、汚染された土壌改良に5年もかけたのになぜ、と惜しむ記事を掲載した。残念なことだが、ここから中国企業が学ぶことは多いという。

 記事はまず、「中国の農業革命になるかもしれない」と期待されたこのプロジェクトについて紹介。当時の中国では、まだ家庭ごとの分散経営が主だったが、このプロジェクトでは100ヘクタールという大きな規模で、「土壌」の重要さを印象付けたとしている。

 土壌が汚染されていることに気づいた日本企業は、まず「5年間土地を放っておく」ことにし、近隣の農家から嘲笑されながらも、「目的は利益ではなく、安心、安全、高品質の農作物を作る循環型農業だ」という理念を貫いたと紹介している。そのため、土地づくりの5年間が終わったあとも、栽培したトウモロコシの茎を乳牛の飼料として利用したり、乳牛の糞便を農作物の肥料にしたり、とそれまでの中国の農業にはなかった方法を採用したと紹介。風力発電や太陽光発電を利用し、「自然の規律を尊重」して牛に大声を出さない、出産後の雌牛にみそ汁を飲ませるなどして中国人を驚かせていたと振り返っている。

 しかし、結局は「規模のボトルネック」を越えられずに赤字状態となり、撤退することになったと記事は紹介。農業を広げられるだけの適切な土地がなかったためだという。もともとは肥沃だった土地も化学肥料の使い過ぎでどこも汚染されており、土地づくりから始めなければならないため、規模を拡大できなかったようだ。

 実際、このプロジェクトで生産された農産物はかなりの高額で販売され、食の安全を求める富裕層に人気だったようだが、規模を拡大できない理由が土地の汚染にあるというのは、それだけ中国の土地汚染が深刻であることを物語っている。しかし、中国の農家はそんなことは気にしていないようであり、食の安全という面で中国の未来は明るくはなさそうだと言わざるを得ない。
(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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